Page Selector
数字が大きいほど古いページになります。
続き物などをご覧になる場合、カテゴリーをクリックし、この欄の数字の大きい方からご覧になれば、古いページから順に読めます。
神々のおゆうぎ
2009/11/20 Friエストポリス復活?またまたご冗談を…ってマジですか?!
DSなのに声優キャスト発表とか(FFIVみたいな感じですかな)ARPGにするとか
待ってたのは続編であって改変リメイクじゃないとか色々不安は多々あるものの
ああ、これは絶対買っちゃうなぁ。
SFCで2作、GBCで1作、GBAは黒歴史なRPGシリーズで、
実はPS時代に続編の発表があったにも関わらず、
いろいろあって日の目を見る事の無かった悲劇の作品。
BGMの良さにも定評があるシリーズです。
なぜか海外でも結構ウケてたり、国内でも未だ濃いファンがいたりします。
どうなることやら、暖かく見守りましょう。
開発元であるネバーランドカンパニーさんが一番お喜びの様子ですし。
今は期待を込めてお待ちします。
…おいら、Z.O.EのEASYでも四苦八苦するくらいアクション下手くそなんですけどね。
詩人「突然ですがエストポリスごっこをしましょう♪」
サルーイン「貴様!ナチュラルに遊びに来るな!」
詩人「破壊の神が大活躍する、と云ったら?」
サルーイン「ほう?」
DSなのに声優キャスト発表とか(FFIVみたいな感じですかな)ARPGにするとか
待ってたのは続編であって改変リメイクじゃないとか色々不安は多々あるものの
ああ、これは絶対買っちゃうなぁ。
SFCで2作、GBCで1作、GBAは黒歴史なRPGシリーズで、
実はPS時代に続編の発表があったにも関わらず、
いろいろあって日の目を見る事の無かった悲劇の作品。
BGMの良さにも定評があるシリーズです。
なぜか海外でも結構ウケてたり、国内でも未だ濃いファンがいたりします。
どうなることやら、暖かく見守りましょう。
開発元であるネバーランドカンパニーさんが一番お喜びの様子ですし。
今は期待を込めてお待ちします。
…おいら、Z.O.EのEASYでも四苦八苦するくらいアクション下手くそなんですけどね。
詩人「突然ですがエストポリスごっこをしましょう♪」
サルーイン「貴様!ナチュラルに遊びに来るな!」
詩人「破壊の神が大活躍する、と云ったら?」
サルーイン「ほう?」
-- More --
詩人「(やり込みの神という点がそっくり…ププッ)」
デス「他社の作品を語るのか、嘆かわしいな」
詩人「お、丁度いい所に」
シェラハ「兄者は情弱。今はDQもFFも同じ会社が作っているというのに。
そして元はタイトーのこの作品もまた、今は」
デス「未来は分からんということだな。それにしても関心せん言葉遣いだな」
サルーイン「なるほど。それでスクエニという訳か。
具体的に内容を云え」
詩人「4柱の神vs人間の勇者と仲間、といったところでしょうか。
神というのは四狂神と呼ばれ、それぞれ破壊・恐怖・混沌・殺戮を司り、」
シェラハ「全部サルーインみたい」
サルーイン「待て。このリメイクはARPGではないか。これはどういうことだ」
詩人「まあまあ。続編を10ン年待ち続けている中の人の為にも
歓迎ムードでいきましょう」
サルーイン「元がRPGなのにジャンルを変える意味がどこにある?
さてはスクエニめ、FFDQサガと揃っててこれ以上RPGはいらぬというか。
それとも自ら聖剣ブランド潰しておいてARPGが欲しくなったか?!」
デス「王道かつ他ではやらないような面映いストーリーが好評と聞くが、
そういうものをリメイクで一新するとは
無謀いや勇気ある決断だな」
詩人「ふふふ、何とキャラデザはあの直良先生ですよ」
サルーイン「GBC蘇る伝説みたいな斜め上でなくて良かったが
DSでリアル頭身は死亡フラグではないのか?」
シェラハ「直良先生がデフォルメでキャラデザしたらって、
ブーメランがまっすぐこちらに返って来るからそれはおよしなさい」
デス「で、我々でそれをやろうというのだな?」
サルーイン「破壊の神ガデスか…まあいいだろう」
シェラハ「丁度紅一点がいるようなのでエリーヌを」
デス「む…シェラハがエリーヌ役は反対だ」
詩人「黙れシスコン。では私はディオスを」
デス「待て!この金ぴか鎧を我にあてがうつもりか?!」
詩人「カオスブラック(笑)」
シェラハ「兄者、なぜかリメイク版のCVに混沌の神アモンが載ってません」
デス「貴様!ハメたな?!」
詩人「アモンといえば処女狩りのスケベ神ですからね」
サルーイン「ならエロール!貴様ではないか!」
詩人「人聞きの悪い事を仰らないでください」
デス「どうしろというのだ!」
詩人「混沌の波動(笑)」
ミルザ「何だおまえら、こんな所に呼び出して」
一同「来たかマキシム。神々に近い波動を持つ人間よ」
ミルザ「来るなりコーヒーみたいに呼ぶなって、な、何だよこっちみんな!」
***
アルドラ「おかえり、って町内会みたいに神の会合行くなよ・・・
で、風呂にするメシにする?・・・それとも、お、おr」
ミルザ「疲れ・た。寝・る」
アルドラ「エストポリスのプレイ後、言葉をやたら区切るヤツいるよな」
よーするに擬人化しやすい複数の神様がいる世界観に弱いのかもしれないヽ(´▽`)
言葉の区切り:この作品の独特の魔法名によるものです。
白ねぎを相手に向けて「ネ・ギ」とか云ってたヽ(´▽`)
-- Close --
詩人「(やり込みの神という点がそっくり…ププッ)」
デス「他社の作品を語るのか、嘆かわしいな」
詩人「お、丁度いい所に」
シェラハ「兄者は情弱。今はDQもFFも同じ会社が作っているというのに。
そして元はタイトーのこの作品もまた、今は」
デス「未来は分からんということだな。それにしても関心せん言葉遣いだな」
サルーイン「なるほど。それでスクエニという訳か。
具体的に内容を云え」
詩人「4柱の神vs人間の勇者と仲間、といったところでしょうか。
神というのは四狂神と呼ばれ、それぞれ破壊・恐怖・混沌・殺戮を司り、」
シェラハ「全部サルーインみたい」
サルーイン「待て。このリメイクはARPGではないか。これはどういうことだ」
詩人「まあまあ。続編を10ン年待ち続けている中の人の為にも
歓迎ムードでいきましょう」
サルーイン「元がRPGなのにジャンルを変える意味がどこにある?
さてはスクエニめ、FFDQサガと揃っててこれ以上RPGはいらぬというか。
それとも自ら聖剣ブランド潰しておいてARPGが欲しくなったか?!」
デス「王道かつ他ではやらないような面映いストーリーが好評と聞くが、
そういうものをリメイクで一新するとは
無謀いや勇気ある決断だな」
詩人「ふふふ、何とキャラデザはあの直良先生ですよ」
サルーイン「GBC蘇る伝説みたいな斜め上でなくて良かったが
DSでリアル頭身は死亡フラグではないのか?」
シェラハ「直良先生がデフォルメでキャラデザしたらって、
ブーメランがまっすぐこちらに返って来るからそれはおよしなさい」
デス「で、我々でそれをやろうというのだな?」
サルーイン「破壊の神ガデスか…まあいいだろう」
シェラハ「丁度紅一点がいるようなのでエリーヌを」
デス「む…シェラハがエリーヌ役は反対だ」
詩人「黙れシスコン。では私はディオスを」
デス「待て!この金ぴか鎧を我にあてがうつもりか?!」
詩人「カオスブラック(笑)」
シェラハ「兄者、なぜかリメイク版のCVに混沌の神アモンが載ってません」
デス「貴様!ハメたな?!」
詩人「アモンといえば処女狩りのスケベ神ですからね」
サルーイン「ならエロール!貴様ではないか!」
詩人「人聞きの悪い事を仰らないでください」
デス「どうしろというのだ!」
詩人「混沌の波動(笑)」
ミルザ「何だおまえら、こんな所に呼び出して」
一同「来たかマキシム。神々に近い波動を持つ人間よ」
ミルザ「来るなりコーヒーみたいに呼ぶなって、な、何だよこっちみんな!」
***
アルドラ「おかえり、って町内会みたいに神の会合行くなよ・・・
で、風呂にするメシにする?・・・それとも、お、おr」
ミルザ「疲れ・た。寝・る」
アルドラ「エストポリスのプレイ後、言葉をやたら区切るヤツいるよな」
よーするに擬人化しやすい複数の神様がいる世界観に弱いのかもしれないヽ(´▽`)
言葉の区切り:この作品の独特の魔法名によるものです。
白ねぎを相手に向けて「ネ・ギ」とか云ってたヽ(´▽`)
-- Close --
Category: ミンサガ/単発物
ホーク劇場 アルドラ地獄変/魂の器(79)
2009/11/12 Thuあくまでアルドラを中心にしていますが、折角言及しておいて
ダークの方には明らかに配慮が欠けております。
というより、もちろん、この物語の終着点でダークがどうなるかは考えてありますけど、
きちんと彼の物語として成立するかどうか。
ダークの描写についてはン年前、ジャミルとダウド、そしてダークを使って
「龍が如く(初代)」のパロ風味の話をやろうと考えていた時期がありまして、
そっちで熱くやろうと思っていたのです。その際に考えた設定もこっちに輸出しました。
なお、アサシンの紋章が云々はダークの顔を覆う布の模様参照。
>バーバラは他のキャラに比べると、ミニオンの区別がついているのか
赤魔導師に関しては主人公が誰でも確か「怪しい奴め、失せろ!」って
選択肢だったかとヽ(´▽`) つまりみんな分かってると。
バーバラの台詞回しに独特の雰囲気があるのは確かですね。
一番年寄りいえ落ち着いているようにも見えることがあります。
ワイルだけが「人生」という言葉を使うのも確かに意味深です。
>河津さんにエフエフ認定された!
どんな呼び方したっていいと思いますよヽ(´▽`)
そんなことよりFFCCは長ったらしいタイトルを何とかするべき。
ちなみに私の中では「みだれ・せつげっか」ではなく、
未だに「みだれゆき・げっか」です←いやこれは明らかに間違い
ダークの方には明らかに配慮が欠けております。
というより、もちろん、この物語の終着点でダークがどうなるかは考えてありますけど、
きちんと彼の物語として成立するかどうか。
ダークの描写についてはン年前、ジャミルとダウド、そしてダークを使って
「龍が如く(初代)」のパロ風味の話をやろうと考えていた時期がありまして、
そっちで熱くやろうと思っていたのです。その際に考えた設定もこっちに輸出しました。
なお、アサシンの紋章が云々はダークの顔を覆う布の模様参照。
>バーバラは他のキャラに比べると、ミニオンの区別がついているのか
赤魔導師に関しては主人公が誰でも確か「怪しい奴め、失せろ!」って
選択肢だったかとヽ(´▽`) つまりみんな分かってると。
バーバラの台詞回しに独特の雰囲気があるのは確かですね。
一番年寄りいえ落ち着いているようにも見えることがあります。
ワイルだけが「人生」という言葉を使うのも確かに意味深です。
>河津さんにエフエフ認定された!
どんな呼び方したっていいと思いますよヽ(´▽`)
そんなことよりFFCCは長ったらしいタイトルを何とかするべき。
ちなみに私の中では「みだれ・せつげっか」ではなく、
未だに「みだれゆき・げっか」です←いやこれは明らかに間違い
-- More --
〜アサシンギルド〜
同じ言葉でも、受け取る側によって意味するところは様々に変わる。
「仕掛け」という言葉で漁師が連想するのは、当然ながら魚を釣る為のそれであったり
巧みな漁網の仕掛け方であったりする。ゲッコ族なら、彼らの棲家の温度と湿度を保つ為に
土を糞や特定の植物の樹液と練り合わせて造る土壁がそれに当てはまるだろう。
転じてそれは彼らにとって外敵から身を隠す手段にもなっている。
そしてここにいる遊牧民の少女にとって「仕掛け」というのはあまり馴染みのない言葉だった。
目の前にあるのは床に固定された椅子で、ダークが手摺部分だと云ったところで
何やらキレイな模様になっているとしか分からない。
アイシャ「よくわかんない」
ダーク「もういい!退け!」
うずくまったストライフを押しのけて、更にアイシャまで突き飛ばすようにして
ダークは椅子に取り付いた。
アイシャ「な、何よ、もう。んでスト公、あんたは」
ストライフ「・・・」
天と地がひっくり返ってもそうすることがありえないであろう相手が、
よりによってプルプルと振るわせた手を伸ばしてくるのが少女の目に映る。
何かの冗談かと思ったり、鼻先を蹴り飛ばしてやろうかと思うような相手ではなかったのが
ストライフにとっては救いだったのかも知れない。
アイシャ「拾い食い?」
ストライフ「・・・」
とはいえ、何となく半分小馬鹿にしたようなことを云いつつ
助け起こすという演出をナチュラルに体現する彼女ではあったが、相手の方に
今ツッコミを入れる余裕は無さげだった。
言葉にならない声を上げたかと思えば、誰かに操られたように
ジタバタしたりもする。
流石に心配になって、背中をさすったり叩いたり、
水を飲むかと聞いて何処にあるのか謎な仮面の口元まで水筒をあてがったりするのだが
相手の行動には意志が感じられなかった。
アイシャは思わず、食べてはいけない毒草を口にした子馬を思い浮かべる。
アイシャ「ど、毒なら何とかしないと」
薬草摘みの経験から処方を頭に思い描くと、
アイシャは何種類かの薬草を口に入れて噛みしだく。
そしてそのまま水筒の水をふくみ、相手にそのまま口移しで
クスリを飲ませようとする。彼女の失敗は完全に相手が食あたりだと
思い込んでいることだ。突然顔を近づけてきた相手にようやく我を取り戻したのか、
ストライフは震える両手でびたーんと相手の頬を両側から挟んで、
いきなり破廉恥行為におよぶ大地の子を止めようとする。
結果としてサルーインのミニオンは、水鉄砲のように薬草の溶け込んだ水を
顔面で受け止める羽目になった。
ストライフ「な、なんのつもりだ」
アイシャ「そっちこそ何すんのよ!」
ダーク「うるさい!」
何故か身体の自由を得ているダークは、背後の騒ぎには一瞥もせずに
椅子の手摺の内側の仕掛けを解きはじめた。
アイシャの観点では「なんだか綺麗な模様」なその部分は、複雑に
木の板が組み合わされた一種のパズルになっている。
最初に、明らかに周囲から浮いている白く塗られた板を軽く押してスライドさせる。
すると白い板は手摺の奥に引っ込んでしまい、ここに隙間ができる。
ここから、実は様々な色形の板が組み合わされている
この部分のそれぞれの板を上下左右に動かしていく。
ただの綺麗な模様が、決まった順番で板を動かすことで
所定の紋様に変わることがその仕掛けである。
といってもさほど複雑とはいえない。ただ、外部の者には目標とする
紋様が分からないだけの話である。
アサシンギルドの紋章といえば絡み合う2匹の蛇であるが、
実際は内部階級によって何種類かに分かれ、2匹の蛇の絡み方や
構図・付随する図案などが異なっている。
パズルの正解は文字通りギルドの主の紋章と予測できる。
が、蛇の絡み方を取り違えても絵が出来上がるように仕組まれているのだ。
ギルドの歴史をある程度知らなければ間違えてしまう。
それは、「過去、紋様は一匹の蛇だった」ことに由来している。
が、ダークは単純な形状の記憶だけで事を成し遂げてしまった。
実は一箇所だけ最後まで迷っていたのだが、これは幸運な偶然でもあった。
パズルを解くと、椅子の内部で何かが動く音がし、
隙間だった部分が別の部品と入れ替わる。
そこにあるツマミを横にスライドさせると、奥の部屋で地響きがした。
実際はふたつの部屋で別々の仕掛けを解くことが必要だったのだ。
ここに現れる前にすでに彼はもう片方の部屋の仕掛けを解いていた。
こうして、ストライフの叩き割ったステンドグラスの向こうの部屋の床に隠し階段が現れる。
まだ揉み合い続けるストライフたちを黙殺して、ダークは階段を下りた。
其処に安置されているのは、ギルドの長たる証。
アサシンは小型剣を得物とするが、象徴たるこの一振りは何故か曲刀だった。
実際は特別な能力があるわけでもない。
初代のギルド長が愛用していたのだとされ、
以降何度も鍛え直され、受け継がれているものである。
石の台の上に横向きに安置されたその剣に手を伸ばすと、
ダークは捧げるように両手でそれを持ち上げる。
誰も居ないギルドで、ギルドの長であるという証を確認するように
彼はそれを胸の前まで降ろした。
ダーク「…」
これは自分のもの。今日からは「ダークの剣」だ。
これを手にするのが夢ではなかったか。
これさえあれば、その御許にギルドを再生できるのだ。
運命は狂ったが、それでも手にすることができた。
その感慨を自らに押し付けようとしている。
手にしてみれば何のことは無い、剣は剣だ。
束の部分にさえ刃がある風変わりなものだが、それだけだ。
そういう思惟に至って、彼は首を振った。
そうではない。意味が失われたならば、それを自分で作るまでだと。
鍛錬していない種類の武器だ。ただの剣が重く感じるのは
それだけが理由ではないことは、デスの言葉が無くとも
実感している彼だった。理由はどうあれ、生前の能力が無いことは
冷静に見て現実なのだ。自分の身体状態を客観的に評価できないようでは
アサシンなど務まりはしない。
それでも。死の王が嘲るこの運命を切り拓くのなら。
できることがあるではないか。
ギルドの仇を。今ならそれができる。
彼は臨戦態勢で階段を振り返る。
***
相手の状態をダークは予測していた。
ヘイトの状態から考えて、万全なはずが無い。
恐らくはあのタラールの娘に肩を貸してもらわなければ立てもしないだろうと。
だが、それでも慎重に階段を登った彼の前に、ボロボロなはずのストライフが
両手を広げて掴みかかってくる。
ストライフ「貴様ヘイトはどうした!」
ダーク「な?!」
アイシャ「ちょっと!」
後ろからミニオンを止めようとしたアイシャも巻き込まれ、三者は
縺れ合って階段を転がり落ちる。縺れあった状態が解けて
順番に剣を安置していた石の台座にぶつかると、三者はそれぞれ声も出せずに
立ち上がろうとする。ダークは素早く。アイシャはぶつけた頭をくらくらさせながら。
そして本調子でないストライフは震わせた両手で台座に身体を預けて。
ダーク「くっ・・・剣を!」
有り得ない。転がり落ちた時に剣から手を離してしまったのだ。
素人じみた失態にダークは舌打ちして薄暗い周囲を見回す。
ストライフ「こんなモノのために此処まで来たのか」
ミニオンは台座に身体を預けると同時に、杖のように剣を床に突き立てて
身体を支えていた。
ダーク「寄越せ!」
ストライフ「ああ、構わんぞ」
アイシャ「構うわよ」
様子が変だ。直感で少女はそう思って二人の間に割って入った。
ストライフは丁寧なことに束を向けて相手に武器を渡そうとしている。
その相手は、明らかに害を及ぼすつもりの目つきをしているというのに。
アイシャはストライフから武器を没収すると、素早く距離を取った。
ダーク「何の真似だ」
ストライフ「ヘイトは?」
ダーク「フン、貴様らの都合ではないのか?
それよりも小娘、それをさっさと」
当初、ダークも何が起きたのか分からなかった。
ヘイトへの指示に散々苦労して最初の仕掛け、つまり「祖父」の部屋の
椅子の仕掛けを解き終わったとき、意識の中に突然に突風のような力が働くと、
視界も何もかもが現実から弾き飛ばされそうになったのだ。
まるで目の前で竜巻が起こり、それに吸い込まれてゆくかのように。
アイシャ「説明して」
ダーク「俺は意識を…俺そのものを吸い込もうとしている何かから弾き出された。
おかげでこの身体が自由になった訳だ」
ストライフ「愚かな。アルドラが場所を開けたのでもない限り、
直ぐにヘイトは帰ってくるぞ」
ダーク「もういいだろう。それを返せ」
だが、アイシャは更に後ずさって首を振る。
アイシャ「これでどうするつもり?」
ダーク「庇うのか?貴様は何と戦っているか忘れたのか?」
ストライフ「得物くらい呉れてやれ。こいつには負ける気がせん」
ダーク「何だと?!」
怒りを口にするが早いか、暗殺者はストライフの胸倉を掴んで引き寄せ、
そのまま空いた手で殴りつけた。胸倉の手を離さないことで
相手を飛ばすことは無い。最初に顔面を、次に腹を。
ミニオンのほうも体調が万全でないのか、相手のすることを抵抗無く受け止める。
ストライフ「機を見たつもりでいるのか?
人間は…どいつもこいつも愚かなことだ」
アイシャ「スト公もワザワザ煽らないで!」
ダーク「俺にはその機という奴が残されていないのかもしれないからな。
なればギルドの仇を今」
ストライフ「仇討ちだと?誰のだ?」
ダーク「黙れ!」
アイシャ「いい加減にしてよ!」
どちらかというと言葉の前に動く性質なのはストライフも同じだ。
そして発する言葉もどちらかといえば直情的なのが個性のはずだった。
だが今、彼はらしくもない持って回った皮肉で嘲笑ってみせる。
ストライフ「元よりアサシンなど、時代に取り残された遺物に過ぎん。
この世の誰一人として、貴様らなど必要としてはいない」
世に知られざる歴史として、数十年の昔の事。
クリスタルシティの賢王は、国内で闇から闇へ蠢く怪しい者たちを
根絶やしにすることに成功した。これにはクジャラートの協力があった、
との噂もあるが、明確な証拠は無い。
そもそものアサシンの起源があるクジャラートやタルミッタでは、
同じ頃からギルドを使わず、独自に訓練した兵士を使うことが増えていった。
海を隔てた地、帝国でも、かつてアサシンは時代の裏側で重宝されていた。
そもそもが帝国で何者かが彼らを招いたからこそ、彼らは海を渡ったのだ。
ギルドにとって、皇家を含む帝国貴族は大きな顧客だった。
本拠より離れた異国の地での暗躍には、支部を設けることが必要だ。
ギルドはそう判断したが、それはギルド自体の分裂という結果を生む。
いつしか帝国側のギルド支部は独自の組織となっていった。
更にメルビルの路地裏や貴族の晩餐会の陰で活躍し、
浸透していったアサシンたちは、いつしか組織を離れて動くようになっていった。
やがて権力者の子飼いになることで腐敗し、帝国側でのアサシンギルドは
組織として消滅する。そして帝国の斜陽に従って、
そこに寄生するアサシンたちもまた、数を減らしていくことになった。
AS1000年の今日、マルディアスはアサシンギルドを必要としていない。
それどころか、クジャラートにおいてさえも、はるか昔に滅び去ったものというのが
一般的な常識になっていた。誰が手を下さずともギルドは滅びの運命にあったのだ。
にも拘らず、「サルーインの使者」たちは、そのアサシンギルドに近づいた。
依頼者として、そして後ろ盾として彼らはギルドに浸透しようとした。
ストライフ「御前たちは自ら、我らを招き入れたのだ」
ダーク「どうした?!今はヘイトでもあるこの身体に手が出せないか?!」
ミニオンは右手を跳ね上げて、胸倉の手を解くと同時に拳を相手の頬に叩き込む。
そして相手がよろめいたところに膝を蹴り上げた。
暗殺者は腰を折ったが、怯まずに拳を振り上げる。
顔面の前に飛んできた拳を、ストライフは掌で受け止めた。
ストライフ「人間などに我らが劣るはずが無い」
アイシャ「スト公?」
ダーク「黙れ!」
ギルドを統べる蛇の片割れ、「祖父」。
彼は時代の変化に従い、邪教と手を結ぶことも辞さず、
逆に得体の知れない陰謀でさえも飲み下そうとした。
もう一匹の蛇、「祖母」。
彼女は、それに反対する立場を取った。
アサシンは確かに闇の力を扱うことができ、その歴史の何処かで
邪教と関わりがあった事実がある。だが、
現在のギルドに色の違う闇を内に抱えるだけの力はないと考えたのである。
そして時代がギルドを飲み込んでしまうのなら、
それだけの力しか無かったということだと達観さえしていた。
こうして、ギルドの象徴たる2匹の蛇は分裂し、絡み合うその紋章に綻びが生まれた。
まだ生まれたばかりの小さな綻び。だが、ダークは蛇が語り合うのを聞いてしまったのだ。
彼にはギルド以外の世界は無かった。その「現実」と信じてきたものが、
それ以外には何も無いと教えられてきたギルドの有様が、
薄氷の上に立っているという事実。
彼は受け入れることができなかった。
自ら多くの骸の上に立ち、研ぎ澄ましてきた肉体は、精神は何だというのか。
背後も左右も黒々とした死の淵に覆われた蛇の道を、彼らアサシンは
身を屈めて突き進むのだ。それだからこそアサシンは強靭な獣であり、
人間の上に立つ「命の頂点」であり続けることができる。その筈だった。
そして祖父の選択でギルドが変貌してしまうことも、祖母の選択でギルドが朽ちていくことも、
いずれも彼は受け入れることができない。
それは、慕い敬ってきた「両親」、即ち2匹の蛇への憎悪に変わった。
彼を指して未熟だ精進せよと説く者達が、ギルドの未来を閉ざそうとしている。
だが、蛇を裁くには蛇を凌駕せねばならない。それが掟だ。
2匹の蛇に抗うには、自らが双頭の蛇になるしかないのだ。
やらねばならなかった。譬え明確な代案を示す事が出来なくても
ギルドの手綱を握らなければならなかった。
アイシャ「何よそれ!」
決闘なのか喧嘩なのか分からない事態に少々戸惑っていたアイシャだが、
ようやくふたりの間に割って入る。
ストライフもダークもそれぞれの理由で万全ではないので、
実は力ずくで止めるのが最短の道だったが、文字通り身体を張って間に入っただけだった。
アイシャ「間違ってると思うのなら、それを言葉にすればいいじゃない!
憎むって何?血は繋がってなくても、親なんでしょ?!憎むなんて…」
ストライフ「口を挟むな」
アイシャ「あんたは黙ってて!」
ダーク「貴様にアサシンの何が分かる」
ギルドでは、主の言葉は、考えは絶対だ。
もし、それが受け入れられないとすれば、ただの背信者になるか
もしくは新たな主に成り代わるしか道は無い。
主の交代とは、血をもって新たな世代に繋ぐという意味を持つ。
主となったものは、後継者によって必ず殺される定め。
その力がなければ、ギルドを継ぐことなどできない。
そして仮死復活の儀式は、主に挑戦する権利を得るためのものだった。
元より、外部の者に干渉される筋合いの無い話だとダークは思う。
アイシャ「掟がどうだって言ってるんじゃない!
どうして憎むのかって聞いてるの!」
ダーク「何も考えてないガキが」
アイシャ「親が憎いなんて言う方がガキよ!」
ダーク「なら、御前はタラール族が穴蔵で暮らすことに大賛成な訳だ」
遊牧民として歴史を刻んできたタラール族は、ローザリアの干渉を受け
族長ニザムの判断によってカクラム砂漠の奥地、地底人の住む洞窟に居を移した。
つまりは長らく暮らした土地を追われ、それまでの暮らしを捨てたのだ。
アイシャ「それは…そんなの…」
ダーク「それとも何か?自分はそんなこと関係無しにウロウロするから、
部族がどんな暮らしであっても関係ないというのか?」
アイシャ「…そんなことない」
ダーク「親に意見しろだと?ギルドではその資格を得るために
力を示す掟があるだけだ。
元々が御前みたいなヤツに意見される筋合いは無い」
相手の言葉に俯いたままだったが、それでも少女は続けて言った。
アイシャ「…私は言えるよ。エロールの子と余り関わるなって掟は間違いだって。
悪いことばかりじゃないってこと、おじいちゃんに見せられる。
一族のこととか…確かにあまり考えてないけど。うん。言える。
ううん。言えなかったけど、今なら言えるようになった」
ストライフ「結局何も言えなかった男が小娘に偉そうに意見するな」
ダーク「貴様等がその機会を奪ったんだ!」
アイシャ「スト公!」
ストライフ「儀式に使う毒をすり替えたのは誰だと思っているのだ?
己を弁えぬ若造が権力の簒奪を狙っているぞ、そう告げたのは此方だが、
事を実行したのは御前達人間だ」
ダーク「貴様・・・!」
アイシャを脇に押し退けて身を乗り出すも、機はそこで失われた。
突然に動きを止めたダークはいきなり首を振って周囲を見回す。
それを見ているふたりには明らかにその変化が分かった。
何しろ一瞬にして顔つきが変わるほどの変化である。
造形は同じでも、それを動かす心の違いがここまで現れるものなのだ。
ヘイト「ここはどこなのだぁ?」
ダーク“糞ッ!小娘の話などに気を取られなければ!”
ストライフ「・・・帰ってきたか」
もう、ダークが声を届かせられるのは、限られた者だけだ。
アイシャ「ごめん、言い過ぎた」
ヘイト「?」
アイシャ「ダーク、そこにいるんだよね?」
ストライフ「・・・」
アイシャ「私だって、もう両親に何かを云える機会はないよ。
もっともお父さんやお母さんがどんな考え方だったかなんて
人伝えでしか分からない」
ダーク“・・・”
アイシャ「ホントはね、どうしてって聞きたかった。あ、おじいちゃんにね。
殿下だって話せば判るかもしれないのに、一方的に地底に逃げ込んで
これからどうするのかってね」
やっぱり、親に「間違ってます」なんてそんな簡単に云えないよね、とアイシャは笑った。
アイシャ「だってコイツらなんて、《サルーイン様が間違う筈ない!》だろうし」
ストライフ「御前たちと同じ物差しで云うな!」
アイシャ「云えないなら、行動で示せばいい。それも間違ってないよね」
ダーク“もういい。小娘を黙らせろ”
行動にも言動にも、その機会はあるのだろうか。
いや、そもそもその基盤が、自分自身が何であるかをデスに皮肉られたのだ。
何も無ければ、諦めるしかないのか。自問してダークはアイシャの手にある剣を
ヘイトの視界で見つめた。
ストライフ「とにかく、用事が済んだのならバルハラントだ。
ヘイト、大丈夫か?」
ヘイト「少し混乱しているのだぁ」
アイシャ「剣、預かっておくね」
かつてならいざ知らず、今のストライフは知っている。
人間にとっての争いの意味を。
朽ちることの無い身体では味わうことができない、その感覚を。
人間であることの限界、それを不幸だと思っていた彼が、
初めて人間に劣る己を見出した。認め難いと思っていたところに、
様々なことを一度に突きつけられたからだ。
そして、限りある生命こそが人間の力の本質だというのなら、
既に死んでいるダークには何も残されていないと思った。
ダークの迷いや思考が伝わってくる。
その中で先程まさにストライフと争ったことをヘイトは悟った。
今のヘイトは知っている。
人間の憎悪とは他者に向けられるものだけではない。
人間のそれは、己が自身に向けられる事がある。
愛情の裏返しであることがある。自らに冠されたその名は、
実はこれほどまでに複雑であったのだ。
〜イスマス〜
今のワイルは知っている。人間に対する謀は、
その人間に対する深い理解あって成立すること。
単純に見下げ、あるいは見上げた相手を、本当の意味で謀る事はできない。
主が求めるのは、人間に対する洞察だ。
それは主サルーインが、エロールの創造物をゴミのようだと
称していることに矛盾する。
そう、サルーインは矛盾している。
否、破壊の神は、その価値があるからこそ破壊し、再生を目論むのだ。
そして光の神と破壊の神は、単純な相反関係にあるのではない。
ミニオンたちでさえ、そして神々自身でさえ、見誤っていた程に。
ワイルは、主の声を聞いた。
そのためにサルーインは、アルドラを、あのミルザの近くに居て、
千年を超えてなお現れた人間とミニオンを半ば強制的に同期させたのだ。
ワイルだけではなく、関わった者の殆どが当初そう誤解したように、
サルーインはアルドラの感情の暴走を契機として
ミニオンに取り込もうとしたのでは無かった。
元よりそのような事ができるとは考えても居なかった。
そうしたところで、ミルザを慌てさせる位が関の山だ。
煉獄を千年堪え抜いた魂が、この程度で折れる筈もない。
簡単に人の心を動かせるのなら、彼も千年の封印を受ける羽目にはならなかった。
アルドラが目の前に現れたこと、そして運命がその魂を
ミニオンの器に宿らせたこと、それが破壊神を動かしたのだ。
千年振りに眼前に姿を見せた英雄が、破壊神自身で認め難いはずの行動を
決断させるだけの変化を齎したのだ。
そして、ミニオンたちは人間を知った。
アルドラを通じ、その千年を魂に刻み込んだのである。
-- Close --
〜アサシンギルド〜
同じ言葉でも、受け取る側によって意味するところは様々に変わる。
「仕掛け」という言葉で漁師が連想するのは、当然ながら魚を釣る為のそれであったり
巧みな漁網の仕掛け方であったりする。ゲッコ族なら、彼らの棲家の温度と湿度を保つ為に
土を糞や特定の植物の樹液と練り合わせて造る土壁がそれに当てはまるだろう。
転じてそれは彼らにとって外敵から身を隠す手段にもなっている。
そしてここにいる遊牧民の少女にとって「仕掛け」というのはあまり馴染みのない言葉だった。
目の前にあるのは床に固定された椅子で、ダークが手摺部分だと云ったところで
何やらキレイな模様になっているとしか分からない。
アイシャ「よくわかんない」
ダーク「もういい!退け!」
うずくまったストライフを押しのけて、更にアイシャまで突き飛ばすようにして
ダークは椅子に取り付いた。
アイシャ「な、何よ、もう。んでスト公、あんたは」
ストライフ「・・・」
天と地がひっくり返ってもそうすることがありえないであろう相手が、
よりによってプルプルと振るわせた手を伸ばしてくるのが少女の目に映る。
何かの冗談かと思ったり、鼻先を蹴り飛ばしてやろうかと思うような相手ではなかったのが
ストライフにとっては救いだったのかも知れない。
アイシャ「拾い食い?」
ストライフ「・・・」
とはいえ、何となく半分小馬鹿にしたようなことを云いつつ
助け起こすという演出をナチュラルに体現する彼女ではあったが、相手の方に
今ツッコミを入れる余裕は無さげだった。
言葉にならない声を上げたかと思えば、誰かに操られたように
ジタバタしたりもする。
流石に心配になって、背中をさすったり叩いたり、
水を飲むかと聞いて何処にあるのか謎な仮面の口元まで水筒をあてがったりするのだが
相手の行動には意志が感じられなかった。
アイシャは思わず、食べてはいけない毒草を口にした子馬を思い浮かべる。
アイシャ「ど、毒なら何とかしないと」
薬草摘みの経験から処方を頭に思い描くと、
アイシャは何種類かの薬草を口に入れて噛みしだく。
そしてそのまま水筒の水をふくみ、相手にそのまま口移しで
クスリを飲ませようとする。彼女の失敗は完全に相手が食あたりだと
思い込んでいることだ。突然顔を近づけてきた相手にようやく我を取り戻したのか、
ストライフは震える両手でびたーんと相手の頬を両側から挟んで、
いきなり破廉恥行為におよぶ大地の子を止めようとする。
結果としてサルーインのミニオンは、水鉄砲のように薬草の溶け込んだ水を
顔面で受け止める羽目になった。
ストライフ「な、なんのつもりだ」
アイシャ「そっちこそ何すんのよ!」
ダーク「うるさい!」
何故か身体の自由を得ているダークは、背後の騒ぎには一瞥もせずに
椅子の手摺の内側の仕掛けを解きはじめた。
アイシャの観点では「なんだか綺麗な模様」なその部分は、複雑に
木の板が組み合わされた一種のパズルになっている。
最初に、明らかに周囲から浮いている白く塗られた板を軽く押してスライドさせる。
すると白い板は手摺の奥に引っ込んでしまい、ここに隙間ができる。
ここから、実は様々な色形の板が組み合わされている
この部分のそれぞれの板を上下左右に動かしていく。
ただの綺麗な模様が、決まった順番で板を動かすことで
所定の紋様に変わることがその仕掛けである。
といってもさほど複雑とはいえない。ただ、外部の者には目標とする
紋様が分からないだけの話である。
アサシンギルドの紋章といえば絡み合う2匹の蛇であるが、
実際は内部階級によって何種類かに分かれ、2匹の蛇の絡み方や
構図・付随する図案などが異なっている。
パズルの正解は文字通りギルドの主の紋章と予測できる。
が、蛇の絡み方を取り違えても絵が出来上がるように仕組まれているのだ。
ギルドの歴史をある程度知らなければ間違えてしまう。
それは、「過去、紋様は一匹の蛇だった」ことに由来している。
が、ダークは単純な形状の記憶だけで事を成し遂げてしまった。
実は一箇所だけ最後まで迷っていたのだが、これは幸運な偶然でもあった。
パズルを解くと、椅子の内部で何かが動く音がし、
隙間だった部分が別の部品と入れ替わる。
そこにあるツマミを横にスライドさせると、奥の部屋で地響きがした。
実際はふたつの部屋で別々の仕掛けを解くことが必要だったのだ。
ここに現れる前にすでに彼はもう片方の部屋の仕掛けを解いていた。
こうして、ストライフの叩き割ったステンドグラスの向こうの部屋の床に隠し階段が現れる。
まだ揉み合い続けるストライフたちを黙殺して、ダークは階段を下りた。
其処に安置されているのは、ギルドの長たる証。
アサシンは小型剣を得物とするが、象徴たるこの一振りは何故か曲刀だった。
実際は特別な能力があるわけでもない。
初代のギルド長が愛用していたのだとされ、
以降何度も鍛え直され、受け継がれているものである。
石の台の上に横向きに安置されたその剣に手を伸ばすと、
ダークは捧げるように両手でそれを持ち上げる。
誰も居ないギルドで、ギルドの長であるという証を確認するように
彼はそれを胸の前まで降ろした。
ダーク「…」
これは自分のもの。今日からは「ダークの剣」だ。
これを手にするのが夢ではなかったか。
これさえあれば、その御許にギルドを再生できるのだ。
運命は狂ったが、それでも手にすることができた。
その感慨を自らに押し付けようとしている。
手にしてみれば何のことは無い、剣は剣だ。
束の部分にさえ刃がある風変わりなものだが、それだけだ。
そういう思惟に至って、彼は首を振った。
そうではない。意味が失われたならば、それを自分で作るまでだと。
鍛錬していない種類の武器だ。ただの剣が重く感じるのは
それだけが理由ではないことは、デスの言葉が無くとも
実感している彼だった。理由はどうあれ、生前の能力が無いことは
冷静に見て現実なのだ。自分の身体状態を客観的に評価できないようでは
アサシンなど務まりはしない。
それでも。死の王が嘲るこの運命を切り拓くのなら。
できることがあるではないか。
ギルドの仇を。今ならそれができる。
彼は臨戦態勢で階段を振り返る。
***
相手の状態をダークは予測していた。
ヘイトの状態から考えて、万全なはずが無い。
恐らくはあのタラールの娘に肩を貸してもらわなければ立てもしないだろうと。
だが、それでも慎重に階段を登った彼の前に、ボロボロなはずのストライフが
両手を広げて掴みかかってくる。
ストライフ「貴様ヘイトはどうした!」
ダーク「な?!」
アイシャ「ちょっと!」
後ろからミニオンを止めようとしたアイシャも巻き込まれ、三者は
縺れ合って階段を転がり落ちる。縺れあった状態が解けて
順番に剣を安置していた石の台座にぶつかると、三者はそれぞれ声も出せずに
立ち上がろうとする。ダークは素早く。アイシャはぶつけた頭をくらくらさせながら。
そして本調子でないストライフは震わせた両手で台座に身体を預けて。
ダーク「くっ・・・剣を!」
有り得ない。転がり落ちた時に剣から手を離してしまったのだ。
素人じみた失態にダークは舌打ちして薄暗い周囲を見回す。
ストライフ「こんなモノのために此処まで来たのか」
ミニオンは台座に身体を預けると同時に、杖のように剣を床に突き立てて
身体を支えていた。
ダーク「寄越せ!」
ストライフ「ああ、構わんぞ」
アイシャ「構うわよ」
様子が変だ。直感で少女はそう思って二人の間に割って入った。
ストライフは丁寧なことに束を向けて相手に武器を渡そうとしている。
その相手は、明らかに害を及ぼすつもりの目つきをしているというのに。
アイシャはストライフから武器を没収すると、素早く距離を取った。
ダーク「何の真似だ」
ストライフ「ヘイトは?」
ダーク「フン、貴様らの都合ではないのか?
それよりも小娘、それをさっさと」
当初、ダークも何が起きたのか分からなかった。
ヘイトへの指示に散々苦労して最初の仕掛け、つまり「祖父」の部屋の
椅子の仕掛けを解き終わったとき、意識の中に突然に突風のような力が働くと、
視界も何もかもが現実から弾き飛ばされそうになったのだ。
まるで目の前で竜巻が起こり、それに吸い込まれてゆくかのように。
アイシャ「説明して」
ダーク「俺は意識を…俺そのものを吸い込もうとしている何かから弾き出された。
おかげでこの身体が自由になった訳だ」
ストライフ「愚かな。アルドラが場所を開けたのでもない限り、
直ぐにヘイトは帰ってくるぞ」
ダーク「もういいだろう。それを返せ」
だが、アイシャは更に後ずさって首を振る。
アイシャ「これでどうするつもり?」
ダーク「庇うのか?貴様は何と戦っているか忘れたのか?」
ストライフ「得物くらい呉れてやれ。こいつには負ける気がせん」
ダーク「何だと?!」
怒りを口にするが早いか、暗殺者はストライフの胸倉を掴んで引き寄せ、
そのまま空いた手で殴りつけた。胸倉の手を離さないことで
相手を飛ばすことは無い。最初に顔面を、次に腹を。
ミニオンのほうも体調が万全でないのか、相手のすることを抵抗無く受け止める。
ストライフ「機を見たつもりでいるのか?
人間は…どいつもこいつも愚かなことだ」
アイシャ「スト公もワザワザ煽らないで!」
ダーク「俺にはその機という奴が残されていないのかもしれないからな。
なればギルドの仇を今」
ストライフ「仇討ちだと?誰のだ?」
ダーク「黙れ!」
アイシャ「いい加減にしてよ!」
どちらかというと言葉の前に動く性質なのはストライフも同じだ。
そして発する言葉もどちらかといえば直情的なのが個性のはずだった。
だが今、彼はらしくもない持って回った皮肉で嘲笑ってみせる。
ストライフ「元よりアサシンなど、時代に取り残された遺物に過ぎん。
この世の誰一人として、貴様らなど必要としてはいない」
世に知られざる歴史として、数十年の昔の事。
クリスタルシティの賢王は、国内で闇から闇へ蠢く怪しい者たちを
根絶やしにすることに成功した。これにはクジャラートの協力があった、
との噂もあるが、明確な証拠は無い。
そもそものアサシンの起源があるクジャラートやタルミッタでは、
同じ頃からギルドを使わず、独自に訓練した兵士を使うことが増えていった。
海を隔てた地、帝国でも、かつてアサシンは時代の裏側で重宝されていた。
そもそもが帝国で何者かが彼らを招いたからこそ、彼らは海を渡ったのだ。
ギルドにとって、皇家を含む帝国貴族は大きな顧客だった。
本拠より離れた異国の地での暗躍には、支部を設けることが必要だ。
ギルドはそう判断したが、それはギルド自体の分裂という結果を生む。
いつしか帝国側のギルド支部は独自の組織となっていった。
更にメルビルの路地裏や貴族の晩餐会の陰で活躍し、
浸透していったアサシンたちは、いつしか組織を離れて動くようになっていった。
やがて権力者の子飼いになることで腐敗し、帝国側でのアサシンギルドは
組織として消滅する。そして帝国の斜陽に従って、
そこに寄生するアサシンたちもまた、数を減らしていくことになった。
AS1000年の今日、マルディアスはアサシンギルドを必要としていない。
それどころか、クジャラートにおいてさえも、はるか昔に滅び去ったものというのが
一般的な常識になっていた。誰が手を下さずともギルドは滅びの運命にあったのだ。
にも拘らず、「サルーインの使者」たちは、そのアサシンギルドに近づいた。
依頼者として、そして後ろ盾として彼らはギルドに浸透しようとした。
ストライフ「御前たちは自ら、我らを招き入れたのだ」
ダーク「どうした?!今はヘイトでもあるこの身体に手が出せないか?!」
ミニオンは右手を跳ね上げて、胸倉の手を解くと同時に拳を相手の頬に叩き込む。
そして相手がよろめいたところに膝を蹴り上げた。
暗殺者は腰を折ったが、怯まずに拳を振り上げる。
顔面の前に飛んできた拳を、ストライフは掌で受け止めた。
ストライフ「人間などに我らが劣るはずが無い」
アイシャ「スト公?」
ダーク「黙れ!」
ギルドを統べる蛇の片割れ、「祖父」。
彼は時代の変化に従い、邪教と手を結ぶことも辞さず、
逆に得体の知れない陰謀でさえも飲み下そうとした。
もう一匹の蛇、「祖母」。
彼女は、それに反対する立場を取った。
アサシンは確かに闇の力を扱うことができ、その歴史の何処かで
邪教と関わりがあった事実がある。だが、
現在のギルドに色の違う闇を内に抱えるだけの力はないと考えたのである。
そして時代がギルドを飲み込んでしまうのなら、
それだけの力しか無かったということだと達観さえしていた。
こうして、ギルドの象徴たる2匹の蛇は分裂し、絡み合うその紋章に綻びが生まれた。
まだ生まれたばかりの小さな綻び。だが、ダークは蛇が語り合うのを聞いてしまったのだ。
彼にはギルド以外の世界は無かった。その「現実」と信じてきたものが、
それ以外には何も無いと教えられてきたギルドの有様が、
薄氷の上に立っているという事実。
彼は受け入れることができなかった。
自ら多くの骸の上に立ち、研ぎ澄ましてきた肉体は、精神は何だというのか。
背後も左右も黒々とした死の淵に覆われた蛇の道を、彼らアサシンは
身を屈めて突き進むのだ。それだからこそアサシンは強靭な獣であり、
人間の上に立つ「命の頂点」であり続けることができる。その筈だった。
そして祖父の選択でギルドが変貌してしまうことも、祖母の選択でギルドが朽ちていくことも、
いずれも彼は受け入れることができない。
それは、慕い敬ってきた「両親」、即ち2匹の蛇への憎悪に変わった。
彼を指して未熟だ精進せよと説く者達が、ギルドの未来を閉ざそうとしている。
だが、蛇を裁くには蛇を凌駕せねばならない。それが掟だ。
2匹の蛇に抗うには、自らが双頭の蛇になるしかないのだ。
やらねばならなかった。譬え明確な代案を示す事が出来なくても
ギルドの手綱を握らなければならなかった。
アイシャ「何よそれ!」
決闘なのか喧嘩なのか分からない事態に少々戸惑っていたアイシャだが、
ようやくふたりの間に割って入る。
ストライフもダークもそれぞれの理由で万全ではないので、
実は力ずくで止めるのが最短の道だったが、文字通り身体を張って間に入っただけだった。
アイシャ「間違ってると思うのなら、それを言葉にすればいいじゃない!
憎むって何?血は繋がってなくても、親なんでしょ?!憎むなんて…」
ストライフ「口を挟むな」
アイシャ「あんたは黙ってて!」
ダーク「貴様にアサシンの何が分かる」
ギルドでは、主の言葉は、考えは絶対だ。
もし、それが受け入れられないとすれば、ただの背信者になるか
もしくは新たな主に成り代わるしか道は無い。
主の交代とは、血をもって新たな世代に繋ぐという意味を持つ。
主となったものは、後継者によって必ず殺される定め。
その力がなければ、ギルドを継ぐことなどできない。
そして仮死復活の儀式は、主に挑戦する権利を得るためのものだった。
元より、外部の者に干渉される筋合いの無い話だとダークは思う。
アイシャ「掟がどうだって言ってるんじゃない!
どうして憎むのかって聞いてるの!」
ダーク「何も考えてないガキが」
アイシャ「親が憎いなんて言う方がガキよ!」
ダーク「なら、御前はタラール族が穴蔵で暮らすことに大賛成な訳だ」
遊牧民として歴史を刻んできたタラール族は、ローザリアの干渉を受け
族長ニザムの判断によってカクラム砂漠の奥地、地底人の住む洞窟に居を移した。
つまりは長らく暮らした土地を追われ、それまでの暮らしを捨てたのだ。
アイシャ「それは…そんなの…」
ダーク「それとも何か?自分はそんなこと関係無しにウロウロするから、
部族がどんな暮らしであっても関係ないというのか?」
アイシャ「…そんなことない」
ダーク「親に意見しろだと?ギルドではその資格を得るために
力を示す掟があるだけだ。
元々が御前みたいなヤツに意見される筋合いは無い」
相手の言葉に俯いたままだったが、それでも少女は続けて言った。
アイシャ「…私は言えるよ。エロールの子と余り関わるなって掟は間違いだって。
悪いことばかりじゃないってこと、おじいちゃんに見せられる。
一族のこととか…確かにあまり考えてないけど。うん。言える。
ううん。言えなかったけど、今なら言えるようになった」
ストライフ「結局何も言えなかった男が小娘に偉そうに意見するな」
ダーク「貴様等がその機会を奪ったんだ!」
アイシャ「スト公!」
ストライフ「儀式に使う毒をすり替えたのは誰だと思っているのだ?
己を弁えぬ若造が権力の簒奪を狙っているぞ、そう告げたのは此方だが、
事を実行したのは御前達人間だ」
ダーク「貴様・・・!」
アイシャを脇に押し退けて身を乗り出すも、機はそこで失われた。
突然に動きを止めたダークはいきなり首を振って周囲を見回す。
それを見ているふたりには明らかにその変化が分かった。
何しろ一瞬にして顔つきが変わるほどの変化である。
造形は同じでも、それを動かす心の違いがここまで現れるものなのだ。
ヘイト「ここはどこなのだぁ?」
ダーク“糞ッ!小娘の話などに気を取られなければ!”
ストライフ「・・・帰ってきたか」
もう、ダークが声を届かせられるのは、限られた者だけだ。
アイシャ「ごめん、言い過ぎた」
ヘイト「?」
アイシャ「ダーク、そこにいるんだよね?」
ストライフ「・・・」
アイシャ「私だって、もう両親に何かを云える機会はないよ。
もっともお父さんやお母さんがどんな考え方だったかなんて
人伝えでしか分からない」
ダーク“・・・”
アイシャ「ホントはね、どうしてって聞きたかった。あ、おじいちゃんにね。
殿下だって話せば判るかもしれないのに、一方的に地底に逃げ込んで
これからどうするのかってね」
やっぱり、親に「間違ってます」なんてそんな簡単に云えないよね、とアイシャは笑った。
アイシャ「だってコイツらなんて、《サルーイン様が間違う筈ない!》だろうし」
ストライフ「御前たちと同じ物差しで云うな!」
アイシャ「云えないなら、行動で示せばいい。それも間違ってないよね」
ダーク“もういい。小娘を黙らせろ”
行動にも言動にも、その機会はあるのだろうか。
いや、そもそもその基盤が、自分自身が何であるかをデスに皮肉られたのだ。
何も無ければ、諦めるしかないのか。自問してダークはアイシャの手にある剣を
ヘイトの視界で見つめた。
ストライフ「とにかく、用事が済んだのならバルハラントだ。
ヘイト、大丈夫か?」
ヘイト「少し混乱しているのだぁ」
アイシャ「剣、預かっておくね」
かつてならいざ知らず、今のストライフは知っている。
人間にとっての争いの意味を。
朽ちることの無い身体では味わうことができない、その感覚を。
人間であることの限界、それを不幸だと思っていた彼が、
初めて人間に劣る己を見出した。認め難いと思っていたところに、
様々なことを一度に突きつけられたからだ。
そして、限りある生命こそが人間の力の本質だというのなら、
既に死んでいるダークには何も残されていないと思った。
ダークの迷いや思考が伝わってくる。
その中で先程まさにストライフと争ったことをヘイトは悟った。
今のヘイトは知っている。
人間の憎悪とは他者に向けられるものだけではない。
人間のそれは、己が自身に向けられる事がある。
愛情の裏返しであることがある。自らに冠されたその名は、
実はこれほどまでに複雑であったのだ。
〜イスマス〜
今のワイルは知っている。人間に対する謀は、
その人間に対する深い理解あって成立すること。
単純に見下げ、あるいは見上げた相手を、本当の意味で謀る事はできない。
主が求めるのは、人間に対する洞察だ。
それは主サルーインが、エロールの創造物をゴミのようだと
称していることに矛盾する。
そう、サルーインは矛盾している。
否、破壊の神は、その価値があるからこそ破壊し、再生を目論むのだ。
そして光の神と破壊の神は、単純な相反関係にあるのではない。
ミニオンたちでさえ、そして神々自身でさえ、見誤っていた程に。
ヘイトよ、その知識を持ち、全てを憎め。
ストライフよ、その知識を持ち、更に争え。
そしてワイルよ。
人間という、エロールの秘儀を知り尽すのだ。
そして理解し、憎悪し、謀り争わせよ。
ワイルは、主の声を聞いた。
そのためにサルーインは、アルドラを、あのミルザの近くに居て、
千年を超えてなお現れた人間とミニオンを半ば強制的に同期させたのだ。
ワイルだけではなく、関わった者の殆どが当初そう誤解したように、
サルーインはアルドラの感情の暴走を契機として
ミニオンに取り込もうとしたのでは無かった。
元よりそのような事ができるとは考えても居なかった。
そうしたところで、ミルザを慌てさせる位が関の山だ。
煉獄を千年堪え抜いた魂が、この程度で折れる筈もない。
簡単に人の心を動かせるのなら、彼も千年の封印を受ける羽目にはならなかった。
アルドラが目の前に現れたこと、そして運命がその魂を
ミニオンの器に宿らせたこと、それが破壊神を動かしたのだ。
千年振りに眼前に姿を見せた英雄が、破壊神自身で認め難いはずの行動を
決断させるだけの変化を齎したのだ。
そして、ミニオンたちは人間を知った。
アルドラを通じ、その千年を魂に刻み込んだのである。
-- Close --
Category: ミンサガ/アルドラ地獄変
無敵のちちおや
2009/10/11 Sunサガ2ネタじゃないですヽ(´▽`)
おれさま「なんの ようだ!」
ちちおや「テレビがつまらん! ゲームをよこせ」
おれさま「逆裁3は?神宮寺は?癸生川は?」
ちちおや「全部終った」
おれさま「うそつけ。癸生川の犯人は?」
ちちおや「●●●」
おれさま「くそっマジか!仕方が無い、何か買ってきてやろう
なんとか検定とか健康関係でいいか?」
ちちおや「脳トレはもういい。バカにしとる」
おれさま「あやまれ!年寄りの遊びをクリエイトする任天堂にあやまれ!」
ちちおや「だいたい、楽しんで健康とかなめとるのか?
タバコ吸うな酒飲むなアレ食うなこれ食うなの先に年寄りの健康がある。
遊びにしようという魂胆が気に食わん」
おれさま「・・・愚弟のアニメDVDでも見てれば?」
ちちおや「あれももう全部観た」
おれさま「仕方ないな。出かけてくる」
おれさま「なんの ようだ!」
ちちおや「テレビがつまらん! ゲームをよこせ」
おれさま「逆裁3は?神宮寺は?癸生川は?」
ちちおや「全部終った」
おれさま「うそつけ。癸生川の犯人は?」
ちちおや「●●●」
おれさま「くそっマジか!仕方が無い、何か買ってきてやろう
なんとか検定とか健康関係でいいか?」
ちちおや「脳トレはもういい。バカにしとる」
おれさま「あやまれ!年寄りの遊びをクリエイトする任天堂にあやまれ!」
ちちおや「だいたい、楽しんで健康とかなめとるのか?
タバコ吸うな酒飲むなアレ食うなこれ食うなの先に年寄りの健康がある。
遊びにしようという魂胆が気に食わん」
おれさま「・・・愚弟のアニメDVDでも見てれば?」
ちちおや「あれももう全部観た」
おれさま「仕方ないな。出かけてくる」
-- More --
***
おれさま「くっ・・・愛花がこっちを見ている(←バカ)・・・
ダメだラブプラスだけは手を出してはいかん・・・」
それにしても、何て人手だ。
風子感激ですじゃなくて、インフルエンザとか怖くないのか。
あれだよね、ヲタはリア充の領域には近付かない(正確には行きたくても行けない)けど
逆は違うよね。けど、まぁカップルで日本橋来んなとかいうほど若くは無いよ。
微笑ましくていいじゃないですか。
カッポーでDSソフトを選ぶ君たちも、親父のために買いに来た俺様も同じ客さ。
通行人「すみません、これって第一作ですよね?」
俺に聞いてるのかよ!いや、隣の彼氏に聞いてあげなさいよ。
ああでもレイトンか、親父向けにアリだな。
たぶんそれが最初でいいんじゃないですか?
何でだか、こういうところで良く声をかけられる。
絵売りとかだったらネタにできるのに、そういうんじゃなくて
●●ってお店どこか知りませんかとか道聞かれたりする。
悪い事ではないとは思いますがね。
しかし今の日本橋は子供と親子連れには相応しくないと思う。
なのはたんフェイトたんはぁはぁ云ってるヲタどものすぐ側に同じ年頃の娘がいるのは
アグネスじゃなくてもちょっと怖い怖い。
何よりそっち側の人間として、すれ違いしてくださいとか子供に声をかけられるのは
ちょっとアレだ、その、おじさんはね、フフフ。
○フマップにDS持ってる人いっぱいいたよ?其処に行けばいいんじゃないかな?
鞄の中にはしれっとDSが。フフフ。じょししょうがくせいとすれ違った!
だからこんな人には声かけたらいかんよ、お嬢さん。
おれさま「うう・・・寧々たんこっち見んな。助けて誰か助けて」
デモニカスーツと目が合った!ラブプラスのゆうわくにたえた!
予定外だがストレンジジャーニー購入。
アトラスありがとう!金子さんありがとう!
サガ2終ってないし、シュタインズゲートって来週だったような気がするが
まあ仕方ない。これだからリアル店舗はいやなのだ。
***
おれさま「ほれ、レイトンとこの間とは別の神宮寺・・・って何してる?」
ちちおや「ドラクエIV。FF3とどっちにしようか迷ったがこれでいい」
おれさま「そういうのいらんって云ってなかったか?」
ちちおや「敵を倒すようなゲームはダメだと言っていたが
あれはウソだ!」
おれさま「・・・」
ちちおや「ボタンが6つもあってよく分からんだけだ!」
ちちおやはファミコンの時代にはDQやFFをやってた。
ロラン(ロマン・ロランの略)だの、ゲーテだのリルケだの
つける名前のセンスもかつての文学青年気取りであった。
しかしDSでは「そういうのはもういらん」と云ってたのである。
ボタンの件は分かる気がするし、そのあたりが任天堂の狙いなんだよね。
RPGのできる年寄りは不死身だ!
しかし日本橋に足を運んだおれさまの立場は?
ストレンジジャーニー、これはいい。というか最近DSのRPGが豊作すぎ。
お、最初にピクシーが仲間に。おなじみだよね。
↓
振り向いたら同じピクシーとなんだかよくわからないものの奇襲!
ムドって・・・はぢめての戦闘なのにいきなりムドかよ!
やっとで地下1階だ。ちょっと楽になってきたかな?
↓
扉を開けると、またモザイクの群れの奇襲!
初めて買った防具は火弱点なところにマハラギが!待て、待ってくれ!
更にモザイクが暴れまくり!
真IIIのパトるから、SJではゴアる、ザザるに進化したようです。
あと数歩でセーブポイントという、おいどんの油断でゴアる(薩摩風に読むこと)。
本気で殺そうとしてくるゲームはすばらしい!(←まぞ)
ペルソナから輸入アレンジともいうべき新システム、悪魔生協
(弱点を突いた時にLNCが同じ仲魔がボコってくれる)とソウルハッカーズ由来の
アプリのカスタマイズ、んで世界樹的なバランス取りといった感じでできたゲームです。
ややこしそうですが、システムの開示方法がウマいので、気がつけば
いつのまにかやり込んでるというデキになっています。
■【ローレライには】火氷雷3色カハクたんLV9【アギがMissるorz】
つわにAんYはCAにまみんわAL
みみにんCしみDるわGEとしちと
Steins;Gateをクリア。SF色が強いと思わせて、まさか泣きゲーとは思わなかった。
とにかく美少女とちちくりあいたいというギャルゲーではありません。
ゲームという意味では前作Chaos;Headよりゲームになっています。
(というか360カオヘのヒロインフラグ選択肢はぶっちゃけすぎてた。)
シュタゲはおおざっぱに云うと携帯電話が選択肢の代わりになっており、
本編の流れを阻害しない形でうまくゲーム性を出せています。
ADVのゲーム性(笑)とか思う人は多いかもしれませんがね、
そういう流行になったのは個人的には悲しい事実です。要はお手軽になったなぁと。
とはいえ、シュタゲのメール関係全部コンプリートするのは伊達じゃないと思うぞ。
若い人は目の前の会話と携帯メール返信のマルチタスクを自然にできると思いますが
そういう感じで進めるゲームです。
目新しいのでアドベンチャーゲームのヘビープレイヤーにもオススメ。
体験版で厨二ぶりを笑った人も、終盤はその
厨二が笑えなくなる仕掛けは面白かったです。
-- Close --
***
おれさま「くっ・・・愛花がこっちを見ている(←バカ)・・・
ダメだラブプラスだけは手を出してはいかん・・・」
それにしても、何て人手だ。
風子感激ですじゃなくて、インフルエンザとか怖くないのか。
あれだよね、ヲタはリア充の領域には近付かない(正確には行きたくても行けない)けど
逆は違うよね。けど、まぁカップルで日本橋来んなとかいうほど若くは無いよ。
微笑ましくていいじゃないですか。
カッポーでDSソフトを選ぶ君たちも、親父のために買いに来た俺様も同じ客さ。
通行人「すみません、これって第一作ですよね?」
俺に聞いてるのかよ!いや、隣の彼氏に聞いてあげなさいよ。
ああでもレイトンか、親父向けにアリだな。
たぶんそれが最初でいいんじゃないですか?
何でだか、こういうところで良く声をかけられる。
絵売りとかだったらネタにできるのに、そういうんじゃなくて
●●ってお店どこか知りませんかとか道聞かれたりする。
悪い事ではないとは思いますがね。
しかし今の日本橋は子供と親子連れには相応しくないと思う。
なのはたんフェイトたんはぁはぁ云ってるヲタどものすぐ側に同じ年頃の娘がいるのは
アグネスじゃなくてもちょっと怖い怖い。
何よりそっち側の人間として、すれ違いしてくださいとか子供に声をかけられるのは
ちょっとアレだ、その、おじさんはね、フフフ。
○フマップにDS持ってる人いっぱいいたよ?其処に行けばいいんじゃないかな?
鞄の中にはしれっとDSが。フフフ。じょししょうがくせいとすれ違った!
だからこんな人には声かけたらいかんよ、お嬢さん。
おれさま「うう・・・寧々たんこっち見んな。助けて誰か助けて」
デモニカスーツと目が合った!ラブプラスのゆうわくにたえた!
予定外だがストレンジジャーニー購入。
アトラスありがとう!金子さんありがとう!
サガ2終ってないし、シュタインズゲートって来週だったような気がするが
まあ仕方ない。これだからリアル店舗はいやなのだ。
***
おれさま「ほれ、レイトンとこの間とは別の神宮寺・・・って何してる?」
ちちおや「ドラクエIV。FF3とどっちにしようか迷ったがこれでいい」
おれさま「そういうのいらんって云ってなかったか?」
ちちおや「敵を倒すようなゲームはダメだと言っていたが
あれはウソだ!」
おれさま「・・・」
ちちおや「ボタンが6つもあってよく分からんだけだ!」
ちちおやはファミコンの時代にはDQやFFをやってた。
ロラン(ロマン・ロランの略)だの、ゲーテだのリルケだの
つける名前のセンスもかつての文学青年気取りであった。
しかしDSでは「そういうのはもういらん」と云ってたのである。
ボタンの件は分かる気がするし、そのあたりが任天堂の狙いなんだよね。
RPGのできる年寄りは不死身だ!
しかし日本橋に足を運んだおれさまの立場は?
ストレンジジャーニー、これはいい。というか最近DSのRPGが豊作すぎ。
お、最初にピクシーが仲間に。おなじみだよね。
↓
振り向いたら同じピクシーとなんだかよくわからないものの奇襲!
ムドって・・・はぢめての戦闘なのにいきなりムドかよ!
やっとで地下1階だ。ちょっと楽になってきたかな?
↓
扉を開けると、またモザイクの群れの奇襲!
初めて買った防具は火弱点なところにマハラギが!待て、待ってくれ!
更にモザイクが暴れまくり!
真IIIのパトるから、SJではゴアる、ザザるに進化したようです。
あと数歩でセーブポイントという、おいどんの油断でゴアる(薩摩風に読むこと)。
本気で殺そうとしてくるゲームはすばらしい!(←まぞ)
ペルソナから輸入アレンジともいうべき新システム、悪魔生協
(弱点を突いた時にLNCが同じ仲魔がボコってくれる)とソウルハッカーズ由来の
アプリのカスタマイズ、んで世界樹的なバランス取りといった感じでできたゲームです。
ややこしそうですが、システムの開示方法がウマいので、気がつけば
いつのまにかやり込んでるというデキになっています。
■【ローレライには】火氷雷3色カハクたんLV9【アギがMissるorz】
つわにAんYはCAにまみんわAL
みみにんCしみDるわGEとしちと
Steins;Gateをクリア。SF色が強いと思わせて、まさか泣きゲーとは思わなかった。
とにかく美少女とちちくりあいたいというギャルゲーではありません。
ゲームという意味では前作Chaos;Headよりゲームになっています。
(というか360カオヘのヒロインフラグ選択肢はぶっちゃけすぎてた。)
シュタゲはおおざっぱに云うと携帯電話が選択肢の代わりになっており、
本編の流れを阻害しない形でうまくゲーム性を出せています。
ADVのゲーム性(笑)とか思う人は多いかもしれませんがね、
そういう流行になったのは個人的には悲しい事実です。要はお手軽になったなぁと。
とはいえ、シュタゲのメール関係全部コンプリートするのは伊達じゃないと思うぞ。
若い人は目の前の会話と携帯メール返信のマルチタスクを自然にできると思いますが
そういう感じで進めるゲームです。
目新しいのでアドベンチャーゲームのヘビープレイヤーにもオススメ。
体験版で厨二ぶりを笑った人も、終盤はその
厨二が笑えなくなる仕掛けは面白かったです。
-- Close --
Category: 中の人より
白状します
2009/09/17 Thuパッと見が今風なのでいろいろ懸念してましたが、
とにもかくにもSaGa2入手。
よかった…DQ9の標準クエストがようやく終わったところですよ。
やってみると、はははこりゃSaGaだわ、というデキで、不満はございません。
とはいえ、白状しますと、実はGBのゲームは、ほとんど借りてやってました。
ソフトは何本か買った記憶はあるのですが、スクウェアは聖剣だけだったと思います。
のちに他の機種に移植されたものは、それでやってたりします。
魔界塔士のプレイ時間が一番長いのはワンダースワン版ですヽ(´▽`)
秘宝伝説はあんまし細かいことを覚えてなかったりします。
コピペに使われる台詞とかは覚えていても、モンスターの肉の食い合わせまでは
覚えておりません。素早さマンセーだったことも忘れていたので人間男が主人公です。
でも、はぢめてヌッ殺した強盗がパンチをくれたのでひと安心。
ミンサガ風にアレンジされた戦闘が無くても結構新鮮にやれてます。
これでエスパーギャルとラブラブではありきたりなので友情狙いにし、
一方的にロボから愛されているという訳の分からない展開にしたいと思います。
モンスター(つかいま)がラムフォリンクスと戦う頃には
「○変化」付きのラムフォリンクスになってました。
それにしても積みゲェが増えるばかりだ…DQは一段落とはいえ、
明日からは積年の恨みをこめてロクサーヌをいぢめるだろうし…
Fallout3の続きもやりはじめたばっかりなのに…というところで、
428(PSP)予約してたことに気付きましたヽ(´▽`)
とにもかくにもSaGa2入手。
よかった…DQ9の標準クエストがようやく終わったところですよ。
やってみると、はははこりゃSaGaだわ、というデキで、不満はございません。
とはいえ、白状しますと、実はGBのゲームは、ほとんど借りてやってました。
ソフトは何本か買った記憶はあるのですが、スクウェアは聖剣だけだったと思います。
のちに他の機種に移植されたものは、それでやってたりします。
魔界塔士のプレイ時間が一番長いのはワンダースワン版ですヽ(´▽`)
秘宝伝説はあんまし細かいことを覚えてなかったりします。
コピペに使われる台詞とかは覚えていても、モンスターの肉の食い合わせまでは
覚えておりません。素早さマンセーだったことも忘れていたので人間男が主人公です。
でも、はぢめてヌッ殺した強盗がパンチをくれたのでひと安心。
ミンサガ風にアレンジされた戦闘が無くても結構新鮮にやれてます。
これでエスパーギャルとラブラブではありきたりなので友情狙いにし、
一方的にロボから愛されているという訳の分からない展開にしたいと思います。
モンスター(つかいま)がラムフォリンクスと戦う頃には
「○変化」付きのラムフォリンクスになってました。
それにしても積みゲェが増えるばかりだ…DQは一段落とはいえ、
明日からは積年の恨みをこめてロクサーヌをいぢめるだろうし…
Fallout3の続きもやりはじめたばっかりなのに…というところで、
428(PSP)予約してたことに気付きましたヽ(´▽`)
-- More --
SaGa2、片思いができないみたいですね。
(AはBが家族と思っていて、BはAを愛してるとかはできない)
おかげで目の前に幼馴染みのびしょうじょエスパーがいながら
メカと愛し合う主人公ができてしまいました。
なんかすごくリアルでやだヽ(´▽`)どうせ理系さ。
シルバーウィーク中は半分以上428に費やしたので大御所までプレイしました。
もうね、適当に糸並べて連携しまくってるので人間関係はコロコロ変わってます。
アシュラ:こんなに強かったっけ?と目が覚める頃合い。
掟破りのスリプルと麻痺でなんとか…と思いきや開幕でエスガ惨殺。
結局人間男だけでラストパンチで辛勝。
闘技場ではヴァジュラやらなんやら頂きました。
山の神:「自爆」をおぼえたorz
闘技場バージョンは1回勝って以降勝てず…(麻痺対策要)
ビーナス:「いまの あんたが いちばん みにくい(ぜ)!」に成功
云ったのは下水やどかりんで変化した大蛇でした。
この台詞は4人目と決まっていて、性別なんかで語尾が変わるそうです。
戦い自体はビーナスさんがテンプテーションをメカに連発したので
さほど苦労なし。闘技場バージョンは炎・誘惑対策を。
大御所:神風は属性バリアを貫通します。そーだったね(つД`)
つか毎ターンとかふざけるな。
順番指定をやめ、ローニンさんを盾or回復要員にして
どう見ても急所に三段突き→メカ与一→凝視→花粉(変異毒の花強いよね)で
連携して辛勝。闘技場は未挑戦。
オーディン:レースはともかく、意地悪なダンジョンがステ的に厳しく、
(まぁそういう風にデザインされているわけですが)
全然上げてなかったエスガ防御、同じターンだけ人間魔力も、
ああ、そうじゃなくてエスガがトロいから雑魚戦がつらいのだ。
てな感じで鍛錬を。それでも死者が出る戦いに。
もう体術は残り一桁くらいでないと戦力になりませんな。
結局エスガが途中で拾ったフレアの書を読みまくりでした。
今はしゃちほこに通っています。
私はチュンソフ党というほどでもないです。
428は実は橘さん目当てだったことは内緒。ただ、前作「街」はプレイ済みです。
実写ゲームってどうよ?と昔は思ってました。
内容が好評なのは知っていたので、出張のお供にPSP版を買ってハマりました。
428は街2として期待した作品だったので、Wiiで出たときは困りましたが
PS3とPSPに移植されるというめでたいことに。
ネタバレは台無しなのでこういう話だと云えないのがつらいところですが
続きが気になりすぎて、特に終盤は熱過ぎてもうKEEP OUTが邪魔で邪魔で。
この状況で平行して他のゲームとかムリなので一気にクリアし、
虹の栞まで持って行きましたとさ。
DQ9は、ようやく100人達成。ああ、すれ違いの事です。
のべ人数とはいえ、片田舎の通勤路でしかやっていないことを考えると
流石は国民的うんぬん。いや、驚くべきことですよ?
同じゲームをやってる人が身近にそんなにいるってことは。
普段がマイナーゲーム派なので余計にオドロキなのですヽ(´▽`)
呪い装備が兜と弓と鞭と指輪しか手持ちになく、
主人公が鍛えてなかった武器ばかりなので、久々にまさゆきで鍛えました。
これからは魔王育成やら最強錬金までするかはともかく、
週末にクエストをやっていく方針です。内容次第でまた時間とられるんだろうなぁ。
ネタはチマチマあれどまとまらず。NPCキャラはまったく鍛えてません。
せめてリッカがこないことにはね。
-- Close --
SaGa2、片思いができないみたいですね。
(AはBが家族と思っていて、BはAを愛してるとかはできない)
おかげで目の前に幼馴染みのびしょうじょエスパーがいながら
メカと愛し合う主人公ができてしまいました。
なんかすごくリアルでやだヽ(´▽`)どうせ理系さ。
シルバーウィーク中は半分以上428に費やしたので大御所までプレイしました。
もうね、適当に糸並べて連携しまくってるので人間関係はコロコロ変わってます。
アシュラ:こんなに強かったっけ?と目が覚める頃合い。
掟破りのスリプルと麻痺でなんとか…と思いきや開幕でエスガ惨殺。
結局人間男だけでラストパンチで辛勝。
闘技場ではヴァジュラやらなんやら頂きました。
山の神:「自爆」をおぼえたorz
闘技場バージョンは1回勝って以降勝てず…(麻痺対策要)
ビーナス:「いまの あんたが いちばん みにくい(ぜ)!」に成功
云ったのは下水やどかりんで変化した大蛇でした。
この台詞は4人目と決まっていて、性別なんかで語尾が変わるそうです。
戦い自体はビーナスさんがテンプテーションをメカに連発したので
さほど苦労なし。闘技場バージョンは炎・誘惑対策を。
大御所:神風は属性バリアを貫通します。そーだったね(つД`)
つか毎ターンとかふざけるな。
順番指定をやめ、ローニンさんを盾or回復要員にして
どう見ても急所に三段突き→メカ与一→凝視→花粉(変異毒の花強いよね)で
連携して辛勝。闘技場は未挑戦。
オーディン:レースはともかく、意地悪なダンジョンがステ的に厳しく、
(まぁそういう風にデザインされているわけですが)
全然上げてなかったエスガ防御、同じターンだけ人間魔力も、
ああ、そうじゃなくてエスガがトロいから雑魚戦がつらいのだ。
てな感じで鍛錬を。それでも死者が出る戦いに。
もう体術は残り一桁くらいでないと戦力になりませんな。
結局エスガが途中で拾ったフレアの書を読みまくりでした。
今はしゃちほこに通っています。
私はチュンソフ党というほどでもないです。
428は実は橘さん目当てだったことは内緒。ただ、前作「街」はプレイ済みです。
実写ゲームってどうよ?と昔は思ってました。
内容が好評なのは知っていたので、出張のお供にPSP版を買ってハマりました。
428は街2として期待した作品だったので、Wiiで出たときは困りましたが
PS3とPSPに移植されるというめでたいことに。
ネタバレは台無しなのでこういう話だと云えないのがつらいところですが
続きが気になりすぎて、特に終盤は熱過ぎてもうKEEP OUTが邪魔で邪魔で。
この状況で平行して他のゲームとかムリなので一気にクリアし、
虹の栞まで持って行きましたとさ。
DQ9は、ようやく100人達成。ああ、すれ違いの事です。
のべ人数とはいえ、片田舎の通勤路でしかやっていないことを考えると
流石は国民的うんぬん。いや、驚くべきことですよ?
同じゲームをやってる人が身近にそんなにいるってことは。
普段がマイナーゲーム派なので余計にオドロキなのですヽ(´▽`)
呪い装備が兜と弓と鞭と指輪しか手持ちになく、
主人公が鍛えてなかった武器ばかりなので、久々にまさゆきで鍛えました。
これからは魔王育成やら最強錬金までするかはともかく、
週末にクエストをやっていく方針です。内容次第でまた時間とられるんだろうなぁ。
ネタはチマチマあれどまとまらず。NPCキャラはまったく鍛えてません。
せめてリッカがこないことにはね。
-- Close --
Category: 中の人より
ホーク劇場 アルドラ地獄変/魂の器(78)
2009/09/02 Wedジーンさん(@アンサガ)とミンサガのディアナさんは中の人が同じです。
原稿の段階ではディアナが「祈りの剣」使ってたんですが、丸ごとカットしました。
一度書いたものをほぼ1/3に短縮(なのでここでガラハド他の台詞なし)していますので、
展開がちょっと急ぎ足に見えるかもしれません。
ちょっとスランプだなぁ、と自分でも思う(つД`)ゴールドタヌ・・・
原稿の段階ではディアナが「祈りの剣」使ってたんですが、丸ごとカットしました。
一度書いたものをほぼ1/3に短縮(なのでここでガラハド他の台詞なし)していますので、
展開がちょっと急ぎ足に見えるかもしれません。
ちょっとスランプだなぁ、と自分でも思う(つД`)ゴールドタヌ・・・
-- More --
〜イスマス〜
彼女の中の人間である部分が、何度その手を差し伸べようとしたか分からない。
その度に、彼女の中の神がそれを拒否した。
彼女の中の神である部分が、何度あるべき場所への帰還を望んだか分からない。
その度に、彼女の中の人間が、反らせない視線を意識させた。
矛盾を抱えた女神は、それでも見た目は静かにその場に佇んでいた。
シェリルにとって、この千年は限りある命の中に置き去りにされて
過ぎていくものだった。神々の中で最も近くで人間を見てきた闇の女王。
それだからこそ彼女は不滅の神なる身を強く意識する。
もう十分過ぎるほどに彼女の運命に手を出したのだ。
これ以上の干渉は許されない。
そして干渉したからこそ事態を見届ける義務がある。
譬え忌まわしい何らかの瞬間を目にすることになっても。
人の姿をとった女神は、千年の記憶に打ちひしがれるアルドラをこの地まで追って来た。
傍らには、アルドラの運命を作り出したひとりでもある幸運の魔女が
せわしなく女神と「主人」の間で視線を往復させている。
人の姿の無くなったイスマスの王室。
そのテラスから、2者は地上を見下ろしている。
いつもはそれぞれの習性のままに徘徊するモンスターたちが、
城の前に膝を落としたアルドラの周りに集まり、彼女の発する赤黒い気を見上げていた。
この異様な光景に、北から何名かの人間たちが迫っていることも女神は知っている。
しかし、アルドラに何が起こっているのか、これから何が始まるのかは分からない。
幸運の魔女は逸早くサルーインのミニオン、ワイルの姿を捉え、すべてはその所業であると
飛び出そうとした。しかし次の瞬間、ワイルの姿は大型のモンスターの陰に見えなくなった。
幸運の魔女「此処にいるのはアルドラ様のためになりません」
シェリル「あの下郎どもは、別に彼女に危害を与えようとしていない」
幸運の魔女「シェラハ様!」
シェリル「手を出す権利があるのは…人間だけだ」
シェリルは相手に対して何の強制力も与えていなかった。
既に主たる冥府の王に背いたと考えれば、幸運の魔女にはもう畏れるものは何も無い。
それでも一言、赦しを乞う言葉を告げたあと、彼女はテラスからその身を投げ出した。
その背の三日月が天から零れ落ちたように、弧を描きながら地に舞い降りて行く。
そこに伸ばしかけたその手を震わせて、シェリルは俯く。
これは選択だ。自分の選んだものと、あの可愛そうな冥府の住人のそれは違う。
それだけのことだ。そう自分に言い聞かせていた。
しかし哀れにも彼女では役者が不足しているのだ、と彼女は思った。
シェリル「(あの男はこんな時に何をしているのだ?)」
眉を寄せてシェリルは天を仰ぐ。
暗雲が渦巻き、禍々しい何かを吐き出そうとするように蠢く空を。
***
何もかもが理解を超えていた。
モンスターの群れの中に倒れたサルーインの一の僕は、自分が居る場所も、
置かれた状況も見失ってしまった。
奔流のように何かがその身を押し流そうとしている。
ワイル「(何だ?これは何だ?!…サルーイン様?!)」
間もなく、彼は目の前の事態に意識を向けていられなくなった。
***
集まったモンスター共をどうにかしなければ、
アルドラの元へは辿り着けない。
先頭を駆けながら、ディアナは「剣の女王」を抜いた。
幸いにもモンスターたちはまだ此方に気付いていない。
まるで催眠にでもかかったように、モンスターたちは皆、イスマス城に目を向けている。
ディアナにとって、これは気分のいい光景ではない。
生まれ育った場所が更に蹂躙されているように彼女には思えた。
ディアナ「ミリアム!」
振り返らずに彼女は叫ぶ。もちろん、意味するところは明らかだ。
眼前に群れ為すモンスターを蹴散らすのだと細い背中が語っていた。
ミリアム「え、え?ちょっと!」
バーバラ「待ちなさい!無茶よ!」
出遅れたバーバラが止める間もなく、ミリアムは術の行使を始める。
しかし、術法で援護するには、ディアナは先行しすぎていた。
ミリアムには、この状態で味方に注意しながら「火の鳥」を放つだけの技能が無い。
最初から彼女はショックウェイヴを撃つつもりでいた。
バーバラは突出したディアナを止めるために、足を止めて詠唱を始めたミリアムを追い越した。
ディアナを止めようにも、間に合いそうにない。
彼女が追いつく前にディアナは円舞剣を放つ。
何かしなければどうにもならない状況であることは自明。
ただ、たかだか円舞剣の一発でどうにかなる数ではない。
現存するどんな技や術法でも、大群に効果のある術は存在しないのだ。
一度に相手できるのは5〜6頭が精一杯である。
踊り子であるとはいえ、戦いの場で身体を動かすのは久しぶりのことだ。
バーバラは武器を抜かず、とにかくディアナを一旦下がらせようとしていた。
円舞剣は何体かの低級魔族を蹴散らしたが、それによって更に多くのモンスターが
我に返ったかのように突然の襲撃者に振り返って声を上げる。
神聖な何かを邪魔されたかのように、吠え声が当たりに響き渡る。
舌打ちしたディアナが剣を構え直したところに、
カットインの応用で足を速めたバーバラがようやく追いついた。
バーバラ「下がって!この数に正面から向かってどうするの?!」
故郷を目の前にしたディアナの心情は想像するに難くない。
だからといって無茶が許される場面ではない、とバーバラは首を振る。
多数のモンスターが同時に彼女らに向かって突進して来た。
そこにミリアムのショックウェイヴが間に合ったが、モンスターが更に迫ってくる。
統制が取れておらず、結果として互いを押しのける体になったおかげで
一瞬の間が生まれる。退くなら今しかない。
数頭のモンスターの攻撃をディフレクトで受け流しても、その背後から
更に多くの敵が迫っているのだ。
下がれと言ったバーバラの方が、足をもつらせてしまう。
転倒しかけたところを、二の腕を摑んだディアナに救われる。
だが、それでディアナも足を止めることになってしまう。
この場面でディアナは気丈にもバーバラを庇うように敵の前へ出た。
ゲリュオンの鎌首がその眼前に迫り、背後かライノクロウラーが数頭、
その身を礫に変えて突進して来る。
ミリアム「やば…!」
後方に居るミリアムは再度、術法の詠唱に入ろうとしたが、
その脇を突然の衝撃が駆け抜けた。
ミリアム「…っと!」
ゲラハ「ミリアム殿、そのまま続けてください」
ディアナ「助かったわ、早く!」
ようやく彼女らに追いついたかと思えば即戦闘。
この事態でも冷静に「光の腕」を放ったゲラハは、そのままミリアムの脇を駆け抜け、
更に後退してくるディアナたちと入れ替わるように前へ出た。
ゲラハ「よく分かりませんが、此方に引き付けます」
「此方へ」という言葉にスコーピオンの穂先を動かすジェスチャーで説明を加え、
ゲラハは更に足を速める。
ディアナ「側面からアルドラを助ける!バーバラ!無茶はしないで!」
言葉とは裏腹に、ディアナは三日月刀を相手に投げ渡す。
暫く実戦から遠ざかっていたバーバラは、戸惑いながらも従うしかなかった。
バーバラ「いや、それこっちの台詞だから」
ミリアム「援護するわ!」
ゲラハは全身を使ってそのままスウィングを放ち、
技を出すための動きでそのまま身を翻らせ、そして単体術で
迫り来る敵の注目を集めながら右へ走った。
ディアナらは大きく左に迂回して、まだ朦朧としているモンスターたちの
隙を突こうという算段だ。ミリアムはこの場ではゲラハのフォローに回るつもりでいたが、
ディアナたちの方へ向かう数頭のモンスターを倒す必要に迫られた。
まずは奇妙にも固まった群れを分散させることだ。
そのためには足を止めずに挑発を繰り返す必要がある。
ゲラハはそう判断して蛇行しながら群れを引き付ける役を買って出たのだ。
だが、そうして引き付けるにも1人では心許ない。
いつもは脅威にならないコカトリスが数頭、彼の足に追いついてくる。
どのような巨体でも理解不可能な瞬間移動ができる魔族が、
彼の動きに合わせて先回りしてくる。
彼はパワーデビルの足元を転がって潜り抜ける。
素早く体制を立て直すと共に、向きを変えて駆け出したが、
目の前にコカトリスが迫っていた。
その背後を確認してから、槍を脇に構え直し、彼は溜めた気をチャージと
呼ばれる技に変えて繰り出した。
だが、パワーデビルがすでに瞬間移動で回り込んでいる!
同じ手は通用しないとばかりに、邪悪な息を吐き出しながら、相手は
鉤爪を地面すれすれに繰り出してきた。
これを槍で受けることはできる。だが先程のコカトリスはまだ倒れておらず、
背後から迫っている。といってジャンプでかわそうとすると、
コラプトスマッシュに捉えられる可能性がある。
左か右へ転がって避けるか?それでコカトリスの鋭い嘴や足蹴りから逃れられるか?
視線をめぐらせ、軽く息を吐く。槍の握りを確認するように指を滑らせ、
ゲラハは跳躍した。そして頼みの武器をそのまま鉛直に
振りかざし地面に突き立てると、それを支点にぐるりと一回転。
眼前に迫った鉤爪をかわし、そのままコカトリスの背を蹴って舞い降りた。
足を止めてはいけない。そのまま彼は向きを更に変えて駆け出した。
背後ではコカトリスにパワーデビルのコラプトスマッシュが綺麗に炸裂している。
さてと視界を広く取ろうにも、最早モンスターの大群の中に味方の姿を探すのが難しい。
厄介なことには、出鱈目に吐き出された死人ゴケや暴風が更に視界を遮っている。
どうやらミリアムは完全にあちらのフォローに回るしかなくなったようで、
目論見どおりではあるものの、ゲラハは孤立していた。彼は混乱を齎すことに
成功してはいた。しかしそれでも十分に敵を引き付けたかどうかは疑わざるを得ない。
ゲラハ「(せめて帝国かクリスタルシティの軍隊が動けば…)」
現状、騎士団領の時のようにはいきそうにない。そのように思いをめぐらせた刹那、
彼は見慣れない暗色の光に完全に虚を突かれた。
しかしそれは彼を捉えることは無く、周囲のモンスターに炸裂する。
ゲラハ「?」
ひるんだゲリュオンと山おやじの頭の上をぼよんぼよんと飛び跳ねるようにして
何かが降って来た。
幸運の魔女「貴様、アルドラ様の仲間だな?」
そのまま彼女は華麗に地上へ、という場面だったが、
ほぼお約束どおりにお尻を突き出したドジっ子な転び方をする。
そして首をかしげた山おやじに三日月ごとむんずと掴まれてしまった。
幸運の魔女「離せ!この下賤が!」
ゲラハ「…今忙しいので失礼します」
幸運の魔女「待て!助けてやったのにその態度は何だ?!」
山おやじ「???」
見慣れない人形を与えられた幼児のように、山おやじは幸運の魔女をつかんだまま
色んな角度から見たり、においを嗅いだりしている。
ゲラハ「それはサービスシーンか何かですか?
申し訳ありませんが、此方は本当に忙しいのです」
幸運の魔女「助太刀すると言っているのよ!」
山おやじはあーん、と口をあけて、喚く幸運の魔女を高く持ち上げると、
そのままの勢いで後ろ向きにキレイに転倒した。
隙を突いてゲラハが足払いしたのだった。
ゲラハ「では、私はこれで」
幸運の魔女「ゲッコ!話を聞け!」
ゲラハ「…まずい展開です」
そこにいるモンスターの群れだけで大変であるところ、
地響きが新たな来訪者の到来を告げていた。
岩盤、土壌、モンスターに至るまでを巻き上げて、それは咆哮をあげる。
丁度、アルドラの前に立ちはだかる様に現れ、
尾撃で周囲のモンスターを蹴散らしたのはドラゴンの巨体だ。
それは今にも燃え盛る炎を吐き出そうとしていた。
***
イスマスの財源である鉱山を内側から破壊するようにして、
岩盤を撒き散らしながらそれは現れた。
何とかアルドラの元まで駆け抜け、混乱の中で機を見つけて逃げようと考えていたディアナは、
目標に到達する前にその姿に身を凍らせる。
ディアナ「レッド…ドラゴン」
故郷が一夜にして滅んだあの夜、弟を庇った彼女の前に現れた巨大に過ぎる脅威。
武器を構える間もなく、尾の一撃だけでその場から吹き飛ばされた記憶が彼女の脳裏を過ぎる。
それは彼女にとって全てを奪ったものの象徴だった。
奥歯が噛み合わない。最早あの時とは比べものにならない戦士に成長したのだと
自身を鼓舞しても、恐怖の記憶はそう簡単に身体を動かしてはくれない。
ドラゴンは見境無く周囲のモンスターを蹴散らしており、そこに生まれた混乱のおかげで
彼女はモンスターたちの注目を受けずに済んでいた。
バーバラ「ディアナ!体制を立て直しましょう!」
ミリアム「ちょっと…アレは…私じゃ無理」
背後から距離の離れた小さな声で仲間の声がする。
しかし彼女は脅威に視線を釘付けにしたまま動かない。
バーバラ「ディアナ!」
ディアナ「…!」
我に還る。そう、今すべきはアルドラを救うことだ。
何者が妨害しようと、それは変わらない。
アルドラの姿は完全にドラゴンの巨体の向こうに見えなくなっている。
左右は崩された岩盤とモンスターで塞がれている。
足元を潜り抜けようとすると尾の一撃を喰らうだろう。
それより先に接近する途中でブレスが来る可能性のほうが高い。
回避することも、隙を突くことも困難だ。
それならば、できることはたった一つしか残されていない。
ディアナ「私はイスマス侯ルドルフが長女、ディアナ!貴様など恐れはしない!
邪なる者よ、我が正義の刃を受けてみよ!」
ミリアム「ちょ、アンリミテッドな台詞はともかく、無茶だって!」
バーバラ「待ちなさい!」
ディアナ「ブレスが来るぞ!左右に避けよ!」
ふたりの目前で、ドラゴンの吐き出した炎の中にディアナの姿が消えた。
バーバラ「ああ…」
ミリアム「な、何?今…誰か…ゲラハ?」
バーバラ「ディ…!」
ディアナの姿を捉えようと爆風の中でバーバラは顔をあげたが、
飛来してきた何かに視界を塞がれてしまった。
バーバラ「な、何?これ、メイド服?」
ミリアム「バーバラ!」
炎の中にシルエットが浮かびあがる。
アルベルト「姉上はいつもこうだ。ひとりで無茶をするのはおやめ下さい」
ディアナ「ア…アルべ…っ!」
非常事態にアルルの封印が解けたのだろう。
メイド姿でディアナたちの後を追ってきたアルベルトは、
姉を抱きかかえた姿で、一同の前に復活したのだった。
メイド服の中に着ていたのだろう、羽根のようなマントが爆風に舞っている。
アルベルト「立てますか?」
ディアナ「元々倒れてなどいないわ」
弟は誰より姉のことが分かっている。
正真正銘の姫君であるからこそ、お姫様抱っこと呼ばれるような状態を
大人しく受け入れるような個性ではないのだ。
顔を背けた姉を見ながら、アルベルトは頭を下げた。
アルベルト「失礼しました」
ディアナ「…」
貴族の男子として学ぶべき場面のすべてを奪われた故に、弟は心優しい代わりに
頼りの無い青年に成長してしまった。姉はそう考えていた。
自分を抱きかかえるほど逞しくなったとは思ってはいなかったのだ。
こんなに太い腕だと、こんなに胸板があると思ったことはなかったのだ。
アルドラに人格破壊されてから、この間までオカマだったとか
そういう設定はどうなったのだろう。
ディアナ「行くわよ、アルベルト」
それでも、地面に降ろされるや、姉は気丈に立ち上がって、
脅威の前に弟を庇う体で立つ。
アルベルト「恐れながら姉上、無策で勝てる相手ではありません」
小癪な事に、実力の伴わない熱血漢だったはずの青年が正論を言う。
色々なものがこみあげるのを堪えながら、ディアナはようやく弟に顔を向けた。
ディアナ「純情メイドをしながら男を磨くとか、バルハル流の教育はすごいわね」
こみ上げる感情は、普通は涙とかそういう類の生理現象に置き換わる。
彼女の場合は弟にそれを見せたくないからか、涙を一切感じさせない笑顔だった。
ただし、鼻血は抑えられず、一筋のそれが端正な顔の上を滑り落ちていく。
アルベルト「姉上、血が!」
ずず、と鼻血をすすり上げながら姉は顔を背けたが、弟はその胸中を知る由も無い。
アルベルト「おのれモンスターめ!許さんぞ!」
ミリアム「…っと。ツッコミは後にしようね、バーバラ。バーバラ?」
バーバラ「そ、そうね」
アルドラの記憶を見た者は、生々しい彼是を色々知ってしまった所為で
アルベルトを直視できないのだった。
***
待てという声に振り向いている場合ではなかったが、
挙がった名前には首を向けざるを得ない。
ようやく山おやじから解放された幸運の魔女は再び地面に伏せる格好になってしまったが
そのおかげで身体を張って鶴亀算に挑むような低い視界がワイルの姿を捉えたのだった。
ゲラハ「ミニオン・ワイル?一体何処に?」
幸運の魔女「そっちではない!左、500アゴニィ!」
ゲラハ「その単位は読者に通じないそうです」
仲間をフォローする場面であるが、ミニオンはこの混乱の中心である可能性がある。
とはいえ、距離的には其処へ向かうのと仲間を助けに戻るのと大差が無い感じだった。
ゲラハはどうしたものかと視界をめぐらせ、望んでいたものが現れたことに気付く。
ローザリアの兵士だ。先頭は馬車を駆ったガラハドのようだ。
現状あくまで斥候を出したというスタンスで、数ではこの混乱を収めるには不足している。
それでもガラハドはすぐに馬車を飛び降りて戦闘態勢に入り、
入れ替わりにあたふたとエルマンがたずなを取る。
同時に馬車の後方から帝国のふたりが飛び降りた。
援軍を要請する者、この場で様子を見る者に兵士たちは別れ、皮肉にも
冒険者や帝国の人間が先頭に立って指揮を執っている。
ドラゴンは気になるが、この混乱の演出者かもしれない者を追い詰めることで
事態を収拾できないかとゲラハは考えた。
ゲラハ「止めさせましょう」
幸運の魔女「行くぞ」
ゲラハ「いきなり現れて仕切らないでください」
ゲラハと幸運の魔女は、そのまま肩を並べてモンスターの群れを掻き分け、
立ち上がると見えなくなるワイルの姿を探し出すことにした。
姿は見えないが、他のモンスターと明らかに異なる奇声で
ワイルはその存在を晒している。
ゲラハ「何を叫んでいるのでしょう?ワイル、というよりヘイトのような…」
幸運の魔女「いや、ワイルだ。間違いない」
低い声で呻いたかと思うと急に声をあげて叫び、それは笑いになったり
怒りになったりと刻々とその姿を変えていた。
ふたりがその姿をようやく見つけた時、サルーインのミニオンは
のけぞらせた後頭部が地面に擦りそうな、物理的に有り得ない姿勢で
激しく身を痙攣させ、両腕は何かを求めるように、あるいは何かを拒絶したり、
身を守るようであったり、天頂こそが終生の仇敵であるかのように突き上げたりと
またさまざまに動きを変化させている。
ゲラハ「あの奇天烈な行動でモンスターを操っているのですか?」
幸運の魔女「…?」
幸運の魔女の予想では、アルドラを取り囲むように
モンスターを指揮しているはずのワイルだった。
と、天空を彷徨っていたワイルの視線が、不自然かつ急激な
首の動きと共にいきなり彼らのほうへ向けられる。
ワイル「ヒーッヒッヒッ」
ゲラハ「やっぱりこれはヘイトなのでは?」
幸運の魔女「来るぞ!」
突然に上体を上げたかと思うと、ワイルは顔の前で両腕を構えた姿で2者の方へ突進して来る。
駆けているのではなく、風にあおられた赤い布が飛び込んでくるように。
幸運の魔女はすでに術法の詠唱に入っている。
生じたエナジーボルトの後を追うようにゲラハは槍を構えて駆け出した。
幸運の魔女「馬鹿な!」
ヘイトを覆う赤黒い気が、突如壁のように大地からせり上がると、エナジーボルトは
それに弾かれて軌道を反らせた。ゲラハは瞬時に足を止める判断をする。
標的の様子はあきらかに異質、いつものミニオンと考えてはいけない様子だ。
だが、そのヘイトはいつの間にか足を止めたかと思うと、そのまま自ら大地に転がった。
来るな、・・・して、引き裂け、違う、誰だ、寒い、ああ、笑うな、
憎い、抱きしめて、燃えろ、何とでも言え、殺してやる、決め付けるな、
貴様が、どうしてだ、嘲笑え、そこだ、よくも、どうせ、暖かい
聞き取れた声は全く意味が繋がらない。
喜怒哀楽の全てが其処にあり、そしてまとまった形が無い状態だ。
ゲラハ「私たちを認識していない・・・?」
幸運の魔女「ミニオンめ、怪しげな!」
ゲラハ「…!」
赤黒い気はヘイトを包むように大きく広がっていた。
解釈を試みる前に本能でゲラハは危険を察した。
そして、槍を回し隣にいる幸運の魔女を薙ぎ払う動きで突き飛ばすと、
自身も身を翻して横に転がる。
赤黒い気が彼らのほうに伸び、まるで巨大な拳のような姿を形作っていた。
それが、たった今まで彼らのいた地面を穿ったのだ。
ゲラハ「まさか…」
"邪魔をするな!"
ゲラハの耳に言葉が届く。
ゲラハ「主サルーイン…?!」
幸運の魔女「な…サルーインだと?!」
ワイル「ゲッコ族に…デス様の下僕…」
ゲラハ「いや、あれは・・・やはりワイルです」
だがやはりそれは普段のワイルの声色とは異なっている。
2者が攻撃をかけるべきか躊躇していると、ミニオンは一言だけ語った。
ワイル「覚えたぞ」
ゲラハ「いや、覚えるも何も・・・戦ってませんし」
幸運の魔女「突っ込む言葉が耳に届いているのか?」
ワイル「・・・」
ミニオンの動きは突然に止まり、それと共に膨張していた赤黒い気が
いつものサイズに戻る。そのまま倒れるかと思わせる動きの後、
腰で全てを支えるようにワイルは上体を反らせた。
そして一芝居終えた残身という体で、ゆっくりとした動きで
天を仰ぎながらミニオンは上体を持ち上げていった。
-- Close --
〜イスマス〜
彼女の中の人間である部分が、何度その手を差し伸べようとしたか分からない。
その度に、彼女の中の神がそれを拒否した。
彼女の中の神である部分が、何度あるべき場所への帰還を望んだか分からない。
その度に、彼女の中の人間が、反らせない視線を意識させた。
矛盾を抱えた女神は、それでも見た目は静かにその場に佇んでいた。
シェリルにとって、この千年は限りある命の中に置き去りにされて
過ぎていくものだった。神々の中で最も近くで人間を見てきた闇の女王。
それだからこそ彼女は不滅の神なる身を強く意識する。
もう十分過ぎるほどに彼女の運命に手を出したのだ。
これ以上の干渉は許されない。
そして干渉したからこそ事態を見届ける義務がある。
譬え忌まわしい何らかの瞬間を目にすることになっても。
人の姿をとった女神は、千年の記憶に打ちひしがれるアルドラをこの地まで追って来た。
傍らには、アルドラの運命を作り出したひとりでもある幸運の魔女が
せわしなく女神と「主人」の間で視線を往復させている。
人の姿の無くなったイスマスの王室。
そのテラスから、2者は地上を見下ろしている。
いつもはそれぞれの習性のままに徘徊するモンスターたちが、
城の前に膝を落としたアルドラの周りに集まり、彼女の発する赤黒い気を見上げていた。
この異様な光景に、北から何名かの人間たちが迫っていることも女神は知っている。
しかし、アルドラに何が起こっているのか、これから何が始まるのかは分からない。
幸運の魔女は逸早くサルーインのミニオン、ワイルの姿を捉え、すべてはその所業であると
飛び出そうとした。しかし次の瞬間、ワイルの姿は大型のモンスターの陰に見えなくなった。
幸運の魔女「此処にいるのはアルドラ様のためになりません」
シェリル「あの下郎どもは、別に彼女に危害を与えようとしていない」
幸運の魔女「シェラハ様!」
シェリル「手を出す権利があるのは…人間だけだ」
シェリルは相手に対して何の強制力も与えていなかった。
既に主たる冥府の王に背いたと考えれば、幸運の魔女にはもう畏れるものは何も無い。
それでも一言、赦しを乞う言葉を告げたあと、彼女はテラスからその身を投げ出した。
その背の三日月が天から零れ落ちたように、弧を描きながら地に舞い降りて行く。
そこに伸ばしかけたその手を震わせて、シェリルは俯く。
これは選択だ。自分の選んだものと、あの可愛そうな冥府の住人のそれは違う。
それだけのことだ。そう自分に言い聞かせていた。
しかし哀れにも彼女では役者が不足しているのだ、と彼女は思った。
シェリル「(あの男はこんな時に何をしているのだ?)」
眉を寄せてシェリルは天を仰ぐ。
暗雲が渦巻き、禍々しい何かを吐き出そうとするように蠢く空を。
***
何もかもが理解を超えていた。
モンスターの群れの中に倒れたサルーインの一の僕は、自分が居る場所も、
置かれた状況も見失ってしまった。
奔流のように何かがその身を押し流そうとしている。
ワイル「(何だ?これは何だ?!…サルーイン様?!)」
間もなく、彼は目の前の事態に意識を向けていられなくなった。
***
集まったモンスター共をどうにかしなければ、
アルドラの元へは辿り着けない。
先頭を駆けながら、ディアナは「剣の女王」を抜いた。
幸いにもモンスターたちはまだ此方に気付いていない。
まるで催眠にでもかかったように、モンスターたちは皆、イスマス城に目を向けている。
ディアナにとって、これは気分のいい光景ではない。
生まれ育った場所が更に蹂躙されているように彼女には思えた。
ディアナ「ミリアム!」
振り返らずに彼女は叫ぶ。もちろん、意味するところは明らかだ。
眼前に群れ為すモンスターを蹴散らすのだと細い背中が語っていた。
ミリアム「え、え?ちょっと!」
バーバラ「待ちなさい!無茶よ!」
出遅れたバーバラが止める間もなく、ミリアムは術の行使を始める。
しかし、術法で援護するには、ディアナは先行しすぎていた。
ミリアムには、この状態で味方に注意しながら「火の鳥」を放つだけの技能が無い。
最初から彼女はショックウェイヴを撃つつもりでいた。
バーバラは突出したディアナを止めるために、足を止めて詠唱を始めたミリアムを追い越した。
ディアナを止めようにも、間に合いそうにない。
彼女が追いつく前にディアナは円舞剣を放つ。
何かしなければどうにもならない状況であることは自明。
ただ、たかだか円舞剣の一発でどうにかなる数ではない。
現存するどんな技や術法でも、大群に効果のある術は存在しないのだ。
一度に相手できるのは5〜6頭が精一杯である。
踊り子であるとはいえ、戦いの場で身体を動かすのは久しぶりのことだ。
バーバラは武器を抜かず、とにかくディアナを一旦下がらせようとしていた。
円舞剣は何体かの低級魔族を蹴散らしたが、それによって更に多くのモンスターが
我に返ったかのように突然の襲撃者に振り返って声を上げる。
神聖な何かを邪魔されたかのように、吠え声が当たりに響き渡る。
舌打ちしたディアナが剣を構え直したところに、
カットインの応用で足を速めたバーバラがようやく追いついた。
バーバラ「下がって!この数に正面から向かってどうするの?!」
故郷を目の前にしたディアナの心情は想像するに難くない。
だからといって無茶が許される場面ではない、とバーバラは首を振る。
多数のモンスターが同時に彼女らに向かって突進して来た。
そこにミリアムのショックウェイヴが間に合ったが、モンスターが更に迫ってくる。
統制が取れておらず、結果として互いを押しのける体になったおかげで
一瞬の間が生まれる。退くなら今しかない。
数頭のモンスターの攻撃をディフレクトで受け流しても、その背後から
更に多くの敵が迫っているのだ。
下がれと言ったバーバラの方が、足をもつらせてしまう。
転倒しかけたところを、二の腕を摑んだディアナに救われる。
だが、それでディアナも足を止めることになってしまう。
この場面でディアナは気丈にもバーバラを庇うように敵の前へ出た。
ゲリュオンの鎌首がその眼前に迫り、背後かライノクロウラーが数頭、
その身を礫に変えて突進して来る。
ミリアム「やば…!」
後方に居るミリアムは再度、術法の詠唱に入ろうとしたが、
その脇を突然の衝撃が駆け抜けた。
ミリアム「…っと!」
ゲラハ「ミリアム殿、そのまま続けてください」
ディアナ「助かったわ、早く!」
ようやく彼女らに追いついたかと思えば即戦闘。
この事態でも冷静に「光の腕」を放ったゲラハは、そのままミリアムの脇を駆け抜け、
更に後退してくるディアナたちと入れ替わるように前へ出た。
ゲラハ「よく分かりませんが、此方に引き付けます」
「此方へ」という言葉にスコーピオンの穂先を動かすジェスチャーで説明を加え、
ゲラハは更に足を速める。
ディアナ「側面からアルドラを助ける!バーバラ!無茶はしないで!」
言葉とは裏腹に、ディアナは三日月刀を相手に投げ渡す。
暫く実戦から遠ざかっていたバーバラは、戸惑いながらも従うしかなかった。
バーバラ「いや、それこっちの台詞だから」
ミリアム「援護するわ!」
ゲラハは全身を使ってそのままスウィングを放ち、
技を出すための動きでそのまま身を翻らせ、そして単体術で
迫り来る敵の注目を集めながら右へ走った。
ディアナらは大きく左に迂回して、まだ朦朧としているモンスターたちの
隙を突こうという算段だ。ミリアムはこの場ではゲラハのフォローに回るつもりでいたが、
ディアナたちの方へ向かう数頭のモンスターを倒す必要に迫られた。
まずは奇妙にも固まった群れを分散させることだ。
そのためには足を止めずに挑発を繰り返す必要がある。
ゲラハはそう判断して蛇行しながら群れを引き付ける役を買って出たのだ。
だが、そうして引き付けるにも1人では心許ない。
いつもは脅威にならないコカトリスが数頭、彼の足に追いついてくる。
どのような巨体でも理解不可能な瞬間移動ができる魔族が、
彼の動きに合わせて先回りしてくる。
彼はパワーデビルの足元を転がって潜り抜ける。
素早く体制を立て直すと共に、向きを変えて駆け出したが、
目の前にコカトリスが迫っていた。
その背後を確認してから、槍を脇に構え直し、彼は溜めた気をチャージと
呼ばれる技に変えて繰り出した。
だが、パワーデビルがすでに瞬間移動で回り込んでいる!
同じ手は通用しないとばかりに、邪悪な息を吐き出しながら、相手は
鉤爪を地面すれすれに繰り出してきた。
これを槍で受けることはできる。だが先程のコカトリスはまだ倒れておらず、
背後から迫っている。といってジャンプでかわそうとすると、
コラプトスマッシュに捉えられる可能性がある。
左か右へ転がって避けるか?それでコカトリスの鋭い嘴や足蹴りから逃れられるか?
視線をめぐらせ、軽く息を吐く。槍の握りを確認するように指を滑らせ、
ゲラハは跳躍した。そして頼みの武器をそのまま鉛直に
振りかざし地面に突き立てると、それを支点にぐるりと一回転。
眼前に迫った鉤爪をかわし、そのままコカトリスの背を蹴って舞い降りた。
足を止めてはいけない。そのまま彼は向きを更に変えて駆け出した。
背後ではコカトリスにパワーデビルのコラプトスマッシュが綺麗に炸裂している。
さてと視界を広く取ろうにも、最早モンスターの大群の中に味方の姿を探すのが難しい。
厄介なことには、出鱈目に吐き出された死人ゴケや暴風が更に視界を遮っている。
どうやらミリアムは完全にあちらのフォローに回るしかなくなったようで、
目論見どおりではあるものの、ゲラハは孤立していた。彼は混乱を齎すことに
成功してはいた。しかしそれでも十分に敵を引き付けたかどうかは疑わざるを得ない。
ゲラハ「(せめて帝国かクリスタルシティの軍隊が動けば…)」
現状、騎士団領の時のようにはいきそうにない。そのように思いをめぐらせた刹那、
彼は見慣れない暗色の光に完全に虚を突かれた。
しかしそれは彼を捉えることは無く、周囲のモンスターに炸裂する。
ゲラハ「?」
ひるんだゲリュオンと山おやじの頭の上をぼよんぼよんと飛び跳ねるようにして
何かが降って来た。
幸運の魔女「貴様、アルドラ様の仲間だな?」
そのまま彼女は華麗に地上へ、という場面だったが、
ほぼお約束どおりにお尻を突き出したドジっ子な転び方をする。
そして首をかしげた山おやじに三日月ごとむんずと掴まれてしまった。
幸運の魔女「離せ!この下賤が!」
ゲラハ「…今忙しいので失礼します」
幸運の魔女「待て!助けてやったのにその態度は何だ?!」
山おやじ「???」
見慣れない人形を与えられた幼児のように、山おやじは幸運の魔女をつかんだまま
色んな角度から見たり、においを嗅いだりしている。
ゲラハ「それはサービスシーンか何かですか?
申し訳ありませんが、此方は本当に忙しいのです」
幸運の魔女「助太刀すると言っているのよ!」
山おやじはあーん、と口をあけて、喚く幸運の魔女を高く持ち上げると、
そのままの勢いで後ろ向きにキレイに転倒した。
隙を突いてゲラハが足払いしたのだった。
ゲラハ「では、私はこれで」
幸運の魔女「ゲッコ!話を聞け!」
ゲラハ「…まずい展開です」
そこにいるモンスターの群れだけで大変であるところ、
地響きが新たな来訪者の到来を告げていた。
岩盤、土壌、モンスターに至るまでを巻き上げて、それは咆哮をあげる。
丁度、アルドラの前に立ちはだかる様に現れ、
尾撃で周囲のモンスターを蹴散らしたのはドラゴンの巨体だ。
それは今にも燃え盛る炎を吐き出そうとしていた。
***
イスマスの財源である鉱山を内側から破壊するようにして、
岩盤を撒き散らしながらそれは現れた。
何とかアルドラの元まで駆け抜け、混乱の中で機を見つけて逃げようと考えていたディアナは、
目標に到達する前にその姿に身を凍らせる。
ディアナ「レッド…ドラゴン」
故郷が一夜にして滅んだあの夜、弟を庇った彼女の前に現れた巨大に過ぎる脅威。
武器を構える間もなく、尾の一撃だけでその場から吹き飛ばされた記憶が彼女の脳裏を過ぎる。
それは彼女にとって全てを奪ったものの象徴だった。
奥歯が噛み合わない。最早あの時とは比べものにならない戦士に成長したのだと
自身を鼓舞しても、恐怖の記憶はそう簡単に身体を動かしてはくれない。
ドラゴンは見境無く周囲のモンスターを蹴散らしており、そこに生まれた混乱のおかげで
彼女はモンスターたちの注目を受けずに済んでいた。
バーバラ「ディアナ!体制を立て直しましょう!」
ミリアム「ちょっと…アレは…私じゃ無理」
背後から距離の離れた小さな声で仲間の声がする。
しかし彼女は脅威に視線を釘付けにしたまま動かない。
バーバラ「ディアナ!」
ディアナ「…!」
我に還る。そう、今すべきはアルドラを救うことだ。
何者が妨害しようと、それは変わらない。
アルドラの姿は完全にドラゴンの巨体の向こうに見えなくなっている。
左右は崩された岩盤とモンスターで塞がれている。
足元を潜り抜けようとすると尾の一撃を喰らうだろう。
それより先に接近する途中でブレスが来る可能性のほうが高い。
回避することも、隙を突くことも困難だ。
それならば、できることはたった一つしか残されていない。
ディアナ「私はイスマス侯ルドルフが長女、ディアナ!貴様など恐れはしない!
邪なる者よ、我が正義の刃を受けてみよ!」
ミリアム「ちょ、アンリミテッドな台詞はともかく、無茶だって!」
バーバラ「待ちなさい!」
ディアナ「ブレスが来るぞ!左右に避けよ!」
ふたりの目前で、ドラゴンの吐き出した炎の中にディアナの姿が消えた。
バーバラ「ああ…」
ミリアム「な、何?今…誰か…ゲラハ?」
バーバラ「ディ…!」
ディアナの姿を捉えようと爆風の中でバーバラは顔をあげたが、
飛来してきた何かに視界を塞がれてしまった。
バーバラ「な、何?これ、メイド服?」
ミリアム「バーバラ!」
炎の中にシルエットが浮かびあがる。
アルベルト「姉上はいつもこうだ。ひとりで無茶をするのはおやめ下さい」
ディアナ「ア…アルべ…っ!」
非常事態にアルルの封印が解けたのだろう。
メイド姿でディアナたちの後を追ってきたアルベルトは、
姉を抱きかかえた姿で、一同の前に復活したのだった。
メイド服の中に着ていたのだろう、羽根のようなマントが爆風に舞っている。
アルベルト「立てますか?」
ディアナ「元々倒れてなどいないわ」
弟は誰より姉のことが分かっている。
正真正銘の姫君であるからこそ、お姫様抱っこと呼ばれるような状態を
大人しく受け入れるような個性ではないのだ。
顔を背けた姉を見ながら、アルベルトは頭を下げた。
アルベルト「失礼しました」
ディアナ「…」
貴族の男子として学ぶべき場面のすべてを奪われた故に、弟は心優しい代わりに
頼りの無い青年に成長してしまった。姉はそう考えていた。
自分を抱きかかえるほど逞しくなったとは思ってはいなかったのだ。
こんなに太い腕だと、こんなに胸板があると思ったことはなかったのだ。
アルドラに人格破壊されてから、この間までオカマだったとか
そういう設定はどうなったのだろう。
ディアナ「行くわよ、アルベルト」
それでも、地面に降ろされるや、姉は気丈に立ち上がって、
脅威の前に弟を庇う体で立つ。
アルベルト「恐れながら姉上、無策で勝てる相手ではありません」
小癪な事に、実力の伴わない熱血漢だったはずの青年が正論を言う。
色々なものがこみあげるのを堪えながら、ディアナはようやく弟に顔を向けた。
ディアナ「純情メイドをしながら男を磨くとか、バルハル流の教育はすごいわね」
こみ上げる感情は、普通は涙とかそういう類の生理現象に置き換わる。
彼女の場合は弟にそれを見せたくないからか、涙を一切感じさせない笑顔だった。
ただし、鼻血は抑えられず、一筋のそれが端正な顔の上を滑り落ちていく。
アルベルト「姉上、血が!」
ずず、と鼻血をすすり上げながら姉は顔を背けたが、弟はその胸中を知る由も無い。
アルベルト「おのれモンスターめ!許さんぞ!」
ミリアム「…っと。ツッコミは後にしようね、バーバラ。バーバラ?」
バーバラ「そ、そうね」
アルドラの記憶を見た者は、生々しい彼是を色々知ってしまった所為で
アルベルトを直視できないのだった。
***
待てという声に振り向いている場合ではなかったが、
挙がった名前には首を向けざるを得ない。
ようやく山おやじから解放された幸運の魔女は再び地面に伏せる格好になってしまったが
そのおかげで身体を張って鶴亀算に挑むような低い視界がワイルの姿を捉えたのだった。
ゲラハ「ミニオン・ワイル?一体何処に?」
幸運の魔女「そっちではない!左、500アゴニィ!」
ゲラハ「その単位は読者に通じないそうです」
仲間をフォローする場面であるが、ミニオンはこの混乱の中心である可能性がある。
とはいえ、距離的には其処へ向かうのと仲間を助けに戻るのと大差が無い感じだった。
ゲラハはどうしたものかと視界をめぐらせ、望んでいたものが現れたことに気付く。
ローザリアの兵士だ。先頭は馬車を駆ったガラハドのようだ。
現状あくまで斥候を出したというスタンスで、数ではこの混乱を収めるには不足している。
それでもガラハドはすぐに馬車を飛び降りて戦闘態勢に入り、
入れ替わりにあたふたとエルマンがたずなを取る。
同時に馬車の後方から帝国のふたりが飛び降りた。
援軍を要請する者、この場で様子を見る者に兵士たちは別れ、皮肉にも
冒険者や帝国の人間が先頭に立って指揮を執っている。
ドラゴンは気になるが、この混乱の演出者かもしれない者を追い詰めることで
事態を収拾できないかとゲラハは考えた。
ゲラハ「止めさせましょう」
幸運の魔女「行くぞ」
ゲラハ「いきなり現れて仕切らないでください」
ゲラハと幸運の魔女は、そのまま肩を並べてモンスターの群れを掻き分け、
立ち上がると見えなくなるワイルの姿を探し出すことにした。
姿は見えないが、他のモンスターと明らかに異なる奇声で
ワイルはその存在を晒している。
ゲラハ「何を叫んでいるのでしょう?ワイル、というよりヘイトのような…」
幸運の魔女「いや、ワイルだ。間違いない」
低い声で呻いたかと思うと急に声をあげて叫び、それは笑いになったり
怒りになったりと刻々とその姿を変えていた。
ふたりがその姿をようやく見つけた時、サルーインのミニオンは
のけぞらせた後頭部が地面に擦りそうな、物理的に有り得ない姿勢で
激しく身を痙攣させ、両腕は何かを求めるように、あるいは何かを拒絶したり、
身を守るようであったり、天頂こそが終生の仇敵であるかのように突き上げたりと
またさまざまに動きを変化させている。
ゲラハ「あの奇天烈な行動でモンスターを操っているのですか?」
幸運の魔女「…?」
幸運の魔女の予想では、アルドラを取り囲むように
モンスターを指揮しているはずのワイルだった。
と、天空を彷徨っていたワイルの視線が、不自然かつ急激な
首の動きと共にいきなり彼らのほうへ向けられる。
ワイル「ヒーッヒッヒッ」
ゲラハ「やっぱりこれはヘイトなのでは?」
幸運の魔女「来るぞ!」
突然に上体を上げたかと思うと、ワイルは顔の前で両腕を構えた姿で2者の方へ突進して来る。
駆けているのではなく、風にあおられた赤い布が飛び込んでくるように。
幸運の魔女はすでに術法の詠唱に入っている。
生じたエナジーボルトの後を追うようにゲラハは槍を構えて駆け出した。
幸運の魔女「馬鹿な!」
ヘイトを覆う赤黒い気が、突如壁のように大地からせり上がると、エナジーボルトは
それに弾かれて軌道を反らせた。ゲラハは瞬時に足を止める判断をする。
標的の様子はあきらかに異質、いつものミニオンと考えてはいけない様子だ。
だが、そのヘイトはいつの間にか足を止めたかと思うと、そのまま自ら大地に転がった。
来るな、・・・して、引き裂け、違う、誰だ、寒い、ああ、笑うな、
憎い、抱きしめて、燃えろ、何とでも言え、殺してやる、決め付けるな、
貴様が、どうしてだ、嘲笑え、そこだ、よくも、どうせ、暖かい
聞き取れた声は全く意味が繋がらない。
喜怒哀楽の全てが其処にあり、そしてまとまった形が無い状態だ。
ゲラハ「私たちを認識していない・・・?」
幸運の魔女「ミニオンめ、怪しげな!」
ゲラハ「…!」
赤黒い気はヘイトを包むように大きく広がっていた。
解釈を試みる前に本能でゲラハは危険を察した。
そして、槍を回し隣にいる幸運の魔女を薙ぎ払う動きで突き飛ばすと、
自身も身を翻して横に転がる。
赤黒い気が彼らのほうに伸び、まるで巨大な拳のような姿を形作っていた。
それが、たった今まで彼らのいた地面を穿ったのだ。
ゲラハ「まさか…」
"邪魔をするな!"
ゲラハの耳に言葉が届く。
ゲラハ「主サルーイン…?!」
幸運の魔女「な…サルーインだと?!」
ワイル「ゲッコ族に…デス様の下僕…」
ゲラハ「いや、あれは・・・やはりワイルです」
だがやはりそれは普段のワイルの声色とは異なっている。
2者が攻撃をかけるべきか躊躇していると、ミニオンは一言だけ語った。
ワイル「覚えたぞ」
ゲラハ「いや、覚えるも何も・・・戦ってませんし」
幸運の魔女「突っ込む言葉が耳に届いているのか?」
ワイル「・・・」
ミニオンの動きは突然に止まり、それと共に膨張していた赤黒い気が
いつものサイズに戻る。そのまま倒れるかと思わせる動きの後、
腰で全てを支えるようにワイルは上体を反らせた。
そして一芝居終えた残身という体で、ゆっくりとした動きで
天を仰ぎながらミニオンは上体を持ち上げていった。
-- Close --
Category: ミンサガ/アルドラ地獄変





